月別アーカイブ: 2014年1月

長引くデモにもくじけない!
「漁夫の利」をつかむ人々

bangkok pataya

1月中旬、バンコクから成田へ向かうデルタ航空は満席だった。そして帰りの成田からバンコクもほぼ満席。どちらのフライトも日本人よりタイ人の乗客が多い感じだった。しかし席の過半数を占めるのはデルタ航空らしくアメリカ人の乗客である。

タイのテレビは反政府デモの影響でタイへの観光客が激減と報道している。そして観光業界の損益、損害は計り知れないとも・・・・・・。

しかし、バンコクからのフライトも、そしてバンコクへのフライトも満員御礼状態だった。たまたまだったのかもしれない。

隣り合わせになったアメリカ人の初老夫婦はバンコクへ着いたら、そのままパタヤへ向かうという。毎年、海岸沿いのリゾートホテルで1か月程のんびり過ごすのが恒例なのだとか。反政府デモのことはあまり気にならないようだ。

飛行機を降りると深夜にも関わらずトランジットカウンターへ向かう若者も多い。明日の朝一番の便でプーケットやチェンマイを目指すのだろうか?

反政府デモのお陰でタイの地方へと観光客が流れているのは事実のようだ。バンコクで落ちる予定だったお金がタイの地方へ回る。

実際にチェンマイ出張の際に使う馴染みのホテルは今年に入ってから満室が続いているらしい。
タイの地方都市は反政府デモの影響で「漁夫の利」の状態なのだろう。

いや地方都市だけではない。バンコク都内でも反政府デモ・バブルは起きている。反政府デモ隊が都内の主要交差点を封鎖したことにより、高架鉄道や地下鉄は流れ込んでくる乗客をさばくため、臨時便や車両を増やして対応している。新聞によると通常の1割以上の増収だとか。

またデモ周辺の飲食店はデモ参加者で大賑いとも聞く。決して悪いことばかりではないのだ。
損をする人がいれば、得をする人も必ずいる。いつの世も塞翁が馬なのだろう。
果たしてタイの反政府デモは何時まで続くのか。2月2日の選挙は予定通り実施されるらしい。早く落とし所が見つかれば良いのだが・・・・・・。

 

中村蒸一 Profile

ph7

タイで日本居酒屋<寅次郎><どんたく 九州酒場>を展開する、なえぎ(タイランド)株式会社代表。
詳しくはこちらをクリック!

インタビュー「熱い思いで本物の日本居酒屋をタイに根付かせる!」

「健幸」料理が食べられる<サラッディー>

バンコク サラッディー

今回は、タイにありそうでなかった素敵なコンセプトのお店をご紹介しようと思います。健康料理研究家で、野菜ソムリエとしてもご活躍中の日本人女性がオーナーのレストラン<サラッディー(SALADee)>です。本格的なタイの料理と、繊細な味付けや鮮やかな盛り付けなど和食の良い点を融合した、身体も心も喜ぶメニューが並び、旅行中、油っこいタイ料理に飽きた時や健康に気をつけたい時にピッタリなレストランです。

気になるメニューは、『マッサマンカレーうどん』や『青パパイヤのきんぴら』など、まさにフュージョン! なかなか考えつかないけれど「確かに納得!」な組み合わせですよね。気になるお値段は・・・と言うと、これがとってもお手頃なんです。「健康に気を配ることの重要性をタイ人にも知ってもらいたい!」と言うオーナー。一般のタイ人が気軽にお店に来れるよう、低価格に抑えて頑張っているのだそうです。

元々お値打ちにも関わらず、お得なランチセットもありますよ。メニューは月替わりで、スープにサラダ、副菜、果物、そしてメイン! こんなに盛りだくさんで、150~200バーツ(約450~600円)です。さらに、食事だけでなくスウィーツも絶品で、私の一番のオススメは、『パッションフルーツのクレームブリュレ』です。パッションフルーツのさわやかな甘味と酸味がたまらない一品!

また、お茶も大人気で、パパイヤ葉茶やバタフライピー(アンチャン)茶、レモングラス茶にローゼル茶などなど、日本ではなかなか手に入らない、ヘルシーなお茶も頂けます。こちらはお持ち帰り用に販売もしているので、おみやげにもピッタリですね。食を楽しみながら健康にも気を配れる、身体に優しいお店です。ぜひ行ってみてくださいね。

バンコク サラッディー

 

バンコク サラッディー

 

バンコク サラッディー

 

お店の場所はこちら—-> 美味タイMAP

AKIKO Profile

AKIKO

1982年11月10日 東京都生まれ。2008年度ミスインターナショナル日本代表選出大会ファイナリストに選ばれたのをきっかけに、「もっと世界を見てみたい」と思い、上海、北京、香港に単身渡り、モデルの仕事とともに、中国語を学ぶ。その後、縁あってタイでモデルとして活動。現在は、モデル、MC、ルーシーダットンのインストラクターがメイン。日本野菜ソムリエ協会のベジフルビューティー セルフアドバイザーの資格も取得している。また、日本人女性向けフリーマガジン『Arche+』にコラムを連載中。

ルーシーダットンAngSanaのWebサイト
www.facebook.com/rusieduttonAngSana

AngSana AKIKOのルーシーダットンを広めタイ!
http://angsanaakiko.wix.com/akiko

混迷が続くタイの政治状況
不穏なうわさもチラホラ

バンコク

新しい年が明けて10日が経った。乾期らしく涼しい日が続いている。タイを旅行するには今がベストシーズンだ。しかし観光客の姿は例年以上に少ない。言うまでもなく、反政府デモの影響だ。テレビから流れてくる報道は重苦しい内容ばかり。タイへの出張を見合わせている日系企業も日増しに増えているようだ。果たしてタイの政治はどうなるのだろうか?

反政府デモ隊を率いるステープ元副首相は今月13日にバンコク都を封鎖すると宣言している。これまで以上に幹線道路にある交差点や政府機関の封鎖が行われる模様だ。バンコク日本人学校は13日を臨時休校することに決定。シンガポール航空やキャセイ航空、香港航空は13日からバンコク線の運航を取りやめ、ないしは減便すると発表している。

バンコク国際空港を運営するタイ空港公社は13日以降、フライト時刻の4時間前までに空港に到着するよう利用客への呼びかけをはじめた。色々なところでバンコク封鎖による影響がではじめてきている。

また13日が迫るにつれ14日に軍部が軍事クーデターを実行するのではないかとの憶測も巷でささやかれはじめた。「13日のデモで何者かが発砲し、それを理由に軍がクーデターに乗り出す」「国際社会の反発を避けるため、クーデター後、市民が兵士に花を渡す」「占い師がクーデターの実行日に14日を選んだ」「クーデター後に設置される政権はタクシン派を弾圧し、反タクシン派の野党民主党が選挙で勝てる状況になれば1年で選挙を行う。無理そうであれば任期を延長する」などなど。

果たしてXデーは来るのか?  2月2日の解散総選挙に向け、街中には選挙の看板が並び始めている。仲裁者が不在の現状を嘆くタイ人の声も多い。果たしてクーデターなのか選挙なのか。13日になってみなければ分からない。

「13」という数字がいつになく不吉に感じる。

 

中村蒸一 Profile

ph7

タイで日本居酒屋<寅次郎><どんたく 九州酒場>を展開する、なえぎ(タイランド)株式会社代表。
詳しくはこちらをクリック!

インタビュー「熱い思いで本物の日本居酒屋をタイに根付かせる!」

自力でタイ料理を作ってみた話。

photo

タイ料理が好きな人でも、タイ料理がどのようにして作られているのか知らない人が多いのではないでしょうか? 実は私もその一人でした。・・・が、知れば知るほどその魅力にハマるのがタイ料理の世界です。

例えば、グリーンカレーの場合。屋台やレストランで食べる味は、とっても美味しいですよね。実はあの味、元々どこかで売っているグリーンカレーペーストを使って、ごく簡単に調理されているものが多いって、知っていましたか? 日本で例えるなら、市販のカレーのルーを使って調理する感じです。

更に、タイ通なら誰でも知っている話ですが、化学調味料がたくさん入っています。タイ料理教室なんかでも、ペーストの「作り方」ではなく、ペーストを「使ったレシピ」を教えているところが多いというのも、ペーストの普及を物語っていますね。

さて、私はグリーンカレーを作るにあたり、市販のペーストを使わず、ゼロから作ることにしました。材料は、野菜・・・と言うよりも、レモングラスやこぶミカンの葉っぱ、パクチーやタイ生姜などのタイハーブ達です。ハーブと言えば、それぞれに効果効能があり、薬草として使われてきただけあって、身体に良いものばかりです。それらをクロックと呼ばれる石臼で擦り混ぜるだけで、ペーストが出来ちゃうんです。案ずるより産むが易しとは、まさにこの事。とっても簡単に出来ました。

このペーストにココナッツミルクなどを加え、グツグツ煮込むとグリーンカレーの完成です。「カレー」と言う名がつくくらいだから、カレー粉が入っているものだと思っていましたが、タイハーブとスパイスだけで作られていたなんて、目から鱗でした。「何が入っているんだろう?」と思いながらタイ料理を食べると、面白いかもしれませんね。

photo_1

photo_2

 

photo_3

 

photo_4

AKIKO Profile

AKIKO

1982年11月10日 東京都生まれ。2008年度ミスインターナショナル日本代表選出大会ファイナリストに選ばれたのをきっかけに、「もっと世界を見てみたい」と思い、上海、北京、香港に単身渡り、モデルの仕事とともに、中国語を学ぶ。その後、縁あってタイでモデルとして活動。現在は、モデル、MC、ルーシーダットンのインストラクターがメイン。日本野菜ソムリエ協会のベジフルビューティー セルフアドバイザーの資格も取得している。また、日本人女性向けフリーマガジン『Arche+』にコラムを連載中。

ルーシーダットンAngSanaのWebサイト
www.facebook.com/rusieduttonAngSana

AngSana AKIKOのルーシーダットンを広めタイ!
http://angsanaakiko.wix.com/akiko

あけましておめでとうございます
さて、タイの「お正月」を数えてみると

ソンクラーン

+ ウィタラディット県クンタパオ村のソンクラーン photo from Wikimedia Commons

 

タイでは1年間に正月が3回やって来る。いや、厳密に言うと5回あるらしい。

まずは日本でもお馴染みの西暦によるお正月。日本では年末から年始にかけて1週間ほど正月休みをとる。しかし、タイでは大晦日と元日の2日間が祭日なだけである。銀行なども1月2日から普通に営業している。日本の正月のようなおめでたい雰囲気はほとんどない。遠出をせずゆっくり家で過ごすというのがタイの年末年始の一般的な過ごし方のようだ。

続いてくる正月は旧暦の正月。日本では旧正月と呼ばれているが、タイでは中国正月と呼ばれる。中華系の人はこの期間しっかりとお休みをとる。祭日ではないが、中華系の会社はことごとく休業になる。この期間に休んでいる会社は中華系がオーナーであると思ってほぼ間違いない。

そして4月にやってくるのはタイで一番大きな正月であるタイ正月。水掛けで有名なソンクラーンだ。4月の13日から15日が祝日になる。この3日間を挟んで1週間から10日休む会社が多い。

バンコクへ出稼ぎにきている地方の人はソンクラーンになると、こぞって故郷へ帰る。だから日本の正月と同様、民族大移動が起きる。ソンクラーンは一年でタイが一番賑やかになる時期だ。朝から酒を飲み、街中で水を掛けあって祝う。これを目当てにタイに来るツーリストも居る。しかし現地に駐在する日本人の多くは部屋に籠るか、日本へ一時帰国する。または近隣諸国へ家族で旅行する人も多い。

理不尽に水を掛けられるソンクラーンが嫌いな日本人はどうも私だけじゃないらしい。

あと残り2つの正月はイスラム正月とヒンズー正月である。

タイには南部をはじめイスラム教徒が実はかなりいる。彼らにとって正月と言えばイスラム暦による正月なのだ。

そして忘れてはならないのが印僑と呼ばれる人たち。華僑ほど人口は多くないがインド系タイ人はヒンズー正月を祝う。実はそれがどんな正月なのかは知らない。一度ご招待に授かれたらと思っている。

何はともあれ色々な正月がタイにはあるものだ。一年に一度しか正月のない日本。

5回はともかく3回も正月がやってくるタイは本当におめでたい国だと思う。

謹賀新年。サワディーピーマイ!

 

中村蒸一 Profile

ph7

タイで日本居酒屋<寅次郎><どんたく 九州酒場>を展開する、なえぎ(タイランド)株式会社代表。
詳しくはこちらをクリック!

インタビュー「熱い思いで本物の日本居酒屋をタイに根付かせる!」