月別アーカイブ: 2016年2月

旅行の記念にどこで何を買う?
タイ人が選ぶ日本土産あれこれ

旭川雪まつり

氷点下4℃。冬の北海道としては温かいほうだとガイドさんはいう。吐く息が白くなる。タバコを吸っているようだとタイ人らは大はしゃぎ。雪を見るのも、触るのも初めて。そして、氷点下の世界もまた初めてなのだ。

私の会社では勤続5年目のタイ人社員を日本旅行へ連れていくことにしている。春の花見のシーズンの日本も人気だが、やはり冬の北海道に行きたいという希望が一番多い。今年は4人のタイ人社員と2月8日から11日まで北海道旅行を楽しんだ。今回は『札幌雪まつり』と『旭川雪まつり』の2か所の雪まつりを楽しむ、ちょっと贅沢な旅行だった。

ちなみに札幌雪まつりは漢字の「祭り」ではなく、ひらがなで「まつり」と表記するよう実行員会で取り決めされているのだとか。理由は宗教色を排除するためらしい。些細なことかもしれないが、いかにも日本らしい配慮だなと思った。

『旭川雪まつり』は札幌の雪まつりに比べ規模は小さい。しかし、氷の滑り台やスノーモービルで遊ぶスノーバナナなど親子で楽しめるアクティビティが充実している。家族で行くには、札幌の雪まつりより旭川の雪まつりのほうが楽しいかもしれない。何より人が少なく動きやすい。私らもそうだったが、旭山動物園に行ったあと立ち寄るには最適の場所ではないだろうか。

さて、日本旅行の楽しみといえば観光、食事、そしてお買い物である。果たして日本を旅行するタイ人は何をお土産として買っているのか? それをどこで買うのか? 気になる方は多いのではないだろうか?

うちの社員は『ドン・キホーテ』と『イオンモール』でお土産を買うことが多い。ドンキもイオンも免税対応だし、タイ語の案内や店内放送もある。そして何よりタイ人が買いたいと思うものがたくさんあるし安く買えるのだ。まずは何といっても日本のお菓子類。抹茶味やワサビ風味の『キットカット』やチョコレートはもう定番ではないだろうか。そして『カリカリ梅』や駄菓子の『うまい棒』もかなり人気がある。続いて日本のインスタント麺。タイのインスタント麺にはない高級感が受けているようだ。

季節によってはイチゴやブドウなど日本産の果物を抱え込むように買って帰るタイ人を『イオンモール』ではよく見かける。女性だと化粧品やサプリメント、男性だと日本の焼酎やウィスキー。そして『オニツカタイガー』のスポーツシューズも、まだまだお土産アイテムとしては人気のようだ。

タイ人の場合、中国人の様な爆買いをすることは少ない。おむつや粉ミルクにも全く興味がない。食べ物。おいしいもの。珍しいもの。日本製。それがタイ人の日本土産のツボの様な気がする。

 

ドン・キホーテ

インバウンドに力を入れる『ドン・キホーテ』の店頭。訪日外客は平均して日本人の6.5倍のお金を使うそうです

カリカリ梅

カリカリ梅をつくるには、収穫して間もない新鮮な青梅が必須。海外でつくるのは難しいかもしれませんね

 

 

中村蒸一 Profile

ph7

タイで日本居酒屋<寅次郎><どんたく 九州酒場>を展開する、なえぎ(タイランド)株式会社代表。 詳しくはこちらをクリック! インタビュー「熱い思いで本物の日本居酒屋をタイに根付かせる!」

タイの寒い日は麺に限る!
お気に入りの一杯を探せ

ベトナム麺1杯45B

蒸一さんのお気に入りはベトナム麺。こちらは1杯45バーツなり

新しい年が明けても暑い日が続いていた。例年だと12月と1月は乾期で一番寒くなる時期なのだが・・・・・・。しかし、今週に入って、乾期にはありえない長雨が上がるとタイの気候は急変する。先週まで34℃だった気温が20℃以下まで急に下がったのだ。日本を襲った大寒波に比べれば、それほどの気温ではない。しかし、タイ人にしてみれば堪える寒さだったようだ。街中では夜になると焚火で暖をとる人も見かけた。火事にならなければ良いのだが。余計な心配をしてしまう。実際、地方では乾期の焚火による火災も少なくない。タイ人の場合、火や火事に対する恐怖より、寒さへの恐怖の方が勝るらしい。

さて、日本で寒くなると恋しくなるのは鍋料理だろうか? ここタイでは何だろう? タイスキをはじめ鍋料理は寒くなくても年中食べたくなる。会社のスタッフに聞いてみると、温かい麺類が食べたくなると言う意見が多かった。なるほど。確かに、手軽に温まるには麺類が一番だ。個人的にはベトナム麺が寒い時期には食べたくなる。

タイには色々な麺料理があるが、なかでも、このベトナム麺は結構個性的な麺料理である。タイ語では「クイティアオ・ベトナム」とか「クイジャップ・ユアン」、「ピァーク・セン」と看板に書かれている事が多い。しかし一般的には「クイジャップ」呼ぶことが多い気がする。

このベトナム麺、ルーツはベトナムにあるのだろうが、実はベトナムのフォーとはほぼ別物なのだ。なにせメインの具材はイサーン地方のムーヨーと呼ばれる豚ハムである。これにパクチー、刻みネギ、椎茸、揚げた赤タマネギなどを薬味としてのせてだす店が多い。人によっては玉子を入れる。豚骨と鶏ガラのスープにちょっと、とろみのある麺は日本人にも受ける味だと思う。なにせ唐辛子を自分で入れない限りは辛くない。タイで人気のトムヤム麺と違って辛いのが苦手な人も安心して食べる事ができる麺だ。

ちなみにイサーンのウボンラチャタニ県は、このベトナム麺、クジャップがお土産として一番人気だという。だからウボンラチャタニ県出身の従業員が帰省した後は、賄いでクイジャップが出る事が多い。街中の食堂で食べるクジャップも良いが、賄いのクジャップのほうがやはりおいしく感じる。従業員は「本場の味だから旨いんです」と言う。ベトナム麺の本場はタイのイサーン?

タイのベトナム麺。日本の「中華そば」や「支那そば」みたいな存在なのだろうか。

フードコートのベトナム麺屋

フードコートにもベトナム麺屋は出店しているので、気軽に食べられます

 

中村蒸一 Profile

ph7

タイで日本居酒屋<寅次郎><どんたく 九州酒場>を展開する、なえぎ(タイランド)株式会社代表。 詳しくはこちらをクリック! インタビュー「熱い思いで本物の日本居酒屋をタイに根付かせる!」