月別アーカイブ: 2016年5月

日本からも続々参戦!
国際的な食品見本市

日本企業のブース

今年も『タイフェックス』の時期がやってきた。1年に一度開催されるタイ最大級の国際総合食品見本市。タイへの販路拡大を目指す飲食関連企業がアジアをはじめ世界中から集まるイベントだ。この見本市への参加は毎年恒例の行事になっている。

開催される場所は、これも毎年同じでバンコクに隣接するムアントンタニ県の<インパクト・エキスハビジョン・センター>だ。頭が痛いのは、そこまでの移動手段である。バンコクの中心部であるスクンビット地区からは、なかなかタクシーはムアントンタニ県まで向かってくれない。日本と違ってバンコクのタクシーは近距離を何回もこなすのを好む。日本より安いとはいえ初乗り運賃を何回も倒すほうが彼らは儲かるのだ。

ならばどう移動するのが良いのか?以前タイ人に聞くと、BTSとよばれる高架鉄道でモーチット駅まで行き、そこからシャトルバスで向かう方法が一番効率的だと教えてくれた。費用も安い。高架鉄道の運賃は乗る駅に拠るがモーチット駅からのシャトルバスは32バーツだ。ただ乗り合いのために定員になるまで待たされるのと、狭い車内で15分ほど辛抱しなくてはいけないが・・・・・・。

今年も、もちろんこの方法で会場へ向かった。着いたのは昼過ぎ。会場はかなりの人だ。試食や実演があるゾーンはまるで山手線の通勤ラッシュのようで、歩くことさえできない状態になっている。売り込むほうも、それを聞くほうも真剣勝負。新しいもの好きなタイ人のバイヤーは目の色が違う。何か良いもの、変わったもの、ウケるものを仕入れてやろう。こんなに真剣な眼差しのタイ人を目にする機会は、そうあるものではない。

そして、お決まりだが日本のブースへも足を運ぶ。ジェトロさんによると46の日本企業が今年は出店したそうだ。かなりの数である。それだけ多くの日本企業がタイ市場への進出を望んでいることに驚く。そして、多くのタイ人バイヤーたちが日本の出店企業さんと真剣に商談しているのを見ると、やっぱり日本人として嬉しくなる。今年は和牛のコーナーが、かなりの賑わいを見せていた。日本に旅行に行き、日本のお肉のおいしさに気付いたタイ人は多いと思う。

かれこれ会場で3時間。毎年のことながら『タイフェックス』は良い刺激になっている。1年に一度の大人の遠足が今年も終わった。

和牛のブース

和牛のブースは大盛況。いろいろなブランド牛がお目見えしています

インパクト会場

『タイフェス』の会場、<インパクト・エキスハビジョン・センター>

 

中村蒸一 Profile

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タイで日本居酒屋<寅次郎><どんたく 九州酒場>を展開する、なえぎ(タイランド)株式会社代表。 詳しくはこちらをクリック! インタビュー「熱い思いで本物の日本居酒屋をタイに根付かせる!」

がまだせ、熊本、大分!
支援の輪はタイにも広がる

案内板

その日は、偶然ながらも東京にいた。日本での仕事を片付け、翌日にバンコクへ戻る前夜の4月14日。上野のホテルでテレビを見ながらビールを飲んでいると、テレビに字幕が走った。熊本で大地震発生。しばらくすると、テレビ番組が地震の速報番組に切り替わってしまった。これはただ事ではないぞ。
すぐに手元の携帯電話から実家の鹿児島に電話を掛ける。だが、回線がパンクしているのか繋がらない。ホテルのロビーに降りて、公衆電話から掛け直すと難なく繋がり実家の無事を確認することができた。公衆電話は災害に強い。一般の電話回線や携帯電話より優先的につながると東日本大震災の時に言われていたが本当だったのだ。
翌日バンコクへ戻ると会う人、会う人が日本の地震のことを、そして私の実家のことを心配してくれる。
「熊本が何処かわからないが、日本がまた大変なことになっているぞ。君の実家は大丈夫か?」
最初はその気遣いが嬉しかったが、余りに頻繁に続くと少々疲れる。
「心配して頂きありがとう。もし大丈夫じゃなかったら今ここに居ないから」。
そう答えると、『そうだな』と多くのタイ人は笑って頷いてくれる。
今回の熊本地震が起きた4月14日と15日はソンクラン休暇中で九州にも多くのタイ人観光客が訪れていたようだ。タイの外務省は熊本や大分で地震により足止めを余儀なくされていたタイ人127人を救出し、タイ国際航空の協力のもと福岡より全員を帰国させたと発表している。海外で災害が起きると自国民の安否を確認し援助に向かうのはどの国の政府も同じなのだ。
先週はお付き合いのあるアメリカンスクールからチャリティーの依頼があった。同スクールには日本人の生徒も在籍している。そんな縁から学校をあげて熊本地震の被害者へ義援金を贈るためのチャリティーを開催することになったようだ。
当日はタイの方々だけでなく、現地に住む日本人やアメリカンスクールの関係者が300名以上も駆けつけ会場は熱気に包まれた。タイ人だけでなく世界中の人がここバンコクで日本のことを、熊本のことを思ってくれている。そのことが日本人として本当に嬉しかった。
当日の売り上げに心ばかりの気持ちを加えて4000バーツの義援金をアメリカンスクールに託した。
がまだせ(がんばれ)、熊本。タイでも多くの人が熊本のいち早い復興を祈っている。

チャリティー会場

アメリカンスクールのチャリティ・バザー会場の様子

 

こんな動きもタイで

バンコクの日本人向けのショップのチラシでも熊本応援セール

 

 

 

中村蒸一 Profile

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タイで日本居酒屋<寅次郎><どんたく 九州酒場>を展開する、なえぎ(タイランド)株式会社代表。 詳しくはこちらをクリック! インタビュー「熱い思いで本物の日本居酒屋をタイに根付かせる!」

タイ人も日本人も心躍る
“限定商品”の魔力

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販売戦略とは分かっていても、季節限定とか数量限定と書かれていると、つい買いたくなる。なかでも日本に出張した際に期間限定のビールなどをコンビニで目にすると、もう迷う暇などない。今買わず、いつ買うのだ! 思わずガッツポーズをしてしまう。日本へ行くのは年間8回もない。そして滞在するのは長くても1週間。そんな日本での期間限定品との対面である。それはもうお宝を見つけた様な気分で、日本へ行った際の楽しみの一つでもあるのだ。

この”何何限定”という言葉、実は日本人だけでなくタイ人も好きな言葉だと思う。タイの市場にも色々な限定品があふれている。中でも限定品の宝庫と言えばコンビニの代表格、セブン・イレブンじゃないだろうか。

今月から発売になったマンゴー牛乳(パスチャライズ果汁牛乳)はタイ人の大好きなマンゴーの品種『モンムアン・オックロン』を使った新商品である。販売期間はこのマンゴーが収穫できる4月から6月までの3カ月間限定。しかも買えるのはセブン・イレブンのみと販売場所も限定なのだ。この商品を製造するのはCP明治乳業。セブン・イレブンの親会社であるCPグループの商品だからこそできる販売戦略だろう。

この他にもカルビーが作る海苔巻風味のさくらえびせん、日清の豚骨カップ・ラーメンなど、セブイ・イレブンでなければ買えないものが色々ある。これらはPB(プライベート・ブランド)という位置づけではない。しっかりと製造者のブランドが表記されているのでセブン・イレブン限定品という位置づけなのだ。ご丁寧にも「オンリー・アット・セブン」と英語での表記まである。

またタイには、タイでしか買えない日系ブランドの商品というのもある。地域限定商品というやつだ。代表格なのが、グリコのポッキー、トムヤムクン味ではないだろうか。元々はグリコがタイ人向けに現地で生産し販売していた商品である。しかし、日本人の間でタイ土産として評判になるや、お土産用の特別パーケージが登場するまでになった。日本での受けも良く、「お土産に買ってきて!」と頼まれることも多いようだ。

ちなみに個人的にはグリコのポッキー、マンゴー味がお薦めである。1箱12バーツ(36円)と手頃な価格にも関わらずタイらしいマンゴーの味が手軽に味わえる。

何はともあれタイに来たら、是非タイでしか買えない日本のお菓子を探してみたらどうだろうか。お宝なお土産になることと思う。

 

日本での限定品

こちらは日本でよく見られる「限定商品」。季節限定に地域限定とさまざま

 

dav

タイ限定のグリコの『プリッツ』と『ポッキー』。見つけたら即買いですね

中村蒸一 Profile

ph7

タイで日本居酒屋<寅次郎><どんたく 九州酒場>を展開する、なえぎ(タイランド)株式会社代表。 詳しくはこちらをクリック! インタビュー「熱い思いで本物の日本居酒屋をタイに根付かせる!」