コラム01」カテゴリーアーカイブ

旅行の記念にどこで何を買う?
タイ人が選ぶ日本土産あれこれ

旭川雪まつり

氷点下4℃。冬の北海道としては温かいほうだとガイドさんはいう。吐く息が白くなる。タバコを吸っているようだとタイ人らは大はしゃぎ。雪を見るのも、触るのも初めて。そして、氷点下の世界もまた初めてなのだ。

私の会社では勤続5年目のタイ人社員を日本旅行へ連れていくことにしている。春の花見のシーズンの日本も人気だが、やはり冬の北海道に行きたいという希望が一番多い。今年は4人のタイ人社員と2月8日から11日まで北海道旅行を楽しんだ。今回は『札幌雪まつり』と『旭川雪まつり』の2か所の雪まつりを楽しむ、ちょっと贅沢な旅行だった。

ちなみに札幌雪まつりは漢字の「祭り」ではなく、ひらがなで「まつり」と表記するよう実行員会で取り決めされているのだとか。理由は宗教色を排除するためらしい。些細なことかもしれないが、いかにも日本らしい配慮だなと思った。

『旭川雪まつり』は札幌の雪まつりに比べ規模は小さい。しかし、氷の滑り台やスノーモービルで遊ぶスノーバナナなど親子で楽しめるアクティビティが充実している。家族で行くには、札幌の雪まつりより旭川の雪まつりのほうが楽しいかもしれない。何より人が少なく動きやすい。私らもそうだったが、旭山動物園に行ったあと立ち寄るには最適の場所ではないだろうか。

さて、日本旅行の楽しみといえば観光、食事、そしてお買い物である。果たして日本を旅行するタイ人は何をお土産として買っているのか? それをどこで買うのか? 気になる方は多いのではないだろうか?

うちの社員は『ドン・キホーテ』と『イオンモール』でお土産を買うことが多い。ドンキもイオンも免税対応だし、タイ語の案内や店内放送もある。そして何よりタイ人が買いたいと思うものがたくさんあるし安く買えるのだ。まずは何といっても日本のお菓子類。抹茶味やワサビ風味の『キットカット』やチョコレートはもう定番ではないだろうか。そして『カリカリ梅』や駄菓子の『うまい棒』もかなり人気がある。続いて日本のインスタント麺。タイのインスタント麺にはない高級感が受けているようだ。

季節によってはイチゴやブドウなど日本産の果物を抱え込むように買って帰るタイ人を『イオンモール』ではよく見かける。女性だと化粧品やサプリメント、男性だと日本の焼酎やウィスキー。そして『オニツカタイガー』のスポーツシューズも、まだまだお土産アイテムとしては人気のようだ。

タイ人の場合、中国人の様な爆買いをすることは少ない。おむつや粉ミルクにも全く興味がない。食べ物。おいしいもの。珍しいもの。日本製。それがタイ人の日本土産のツボの様な気がする。

 

ドン・キホーテ

インバウンドに力を入れる『ドン・キホーテ』の店頭。訪日外客は平均して日本人の6.5倍のお金を使うそうです

カリカリ梅

カリカリ梅をつくるには、収穫して間もない新鮮な青梅が必須。海外でつくるのは難しいかもしれませんね

 

 

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タイで日本居酒屋<寅次郎><どんたく 九州酒場>を展開する、なえぎ(タイランド)株式会社代表。 詳しくはこちらをクリック! インタビュー「熱い思いで本物の日本居酒屋をタイに根付かせる!」

タイの寒い日は麺に限る!
お気に入りの一杯を探せ

ベトナム麺1杯45B

蒸一さんのお気に入りはベトナム麺。こちらは1杯45バーツなり

新しい年が明けても暑い日が続いていた。例年だと12月と1月は乾期で一番寒くなる時期なのだが・・・・・・。しかし、今週に入って、乾期にはありえない長雨が上がるとタイの気候は急変する。先週まで34℃だった気温が20℃以下まで急に下がったのだ。日本を襲った大寒波に比べれば、それほどの気温ではない。しかし、タイ人にしてみれば堪える寒さだったようだ。街中では夜になると焚火で暖をとる人も見かけた。火事にならなければ良いのだが。余計な心配をしてしまう。実際、地方では乾期の焚火による火災も少なくない。タイ人の場合、火や火事に対する恐怖より、寒さへの恐怖の方が勝るらしい。

さて、日本で寒くなると恋しくなるのは鍋料理だろうか? ここタイでは何だろう? タイスキをはじめ鍋料理は寒くなくても年中食べたくなる。会社のスタッフに聞いてみると、温かい麺類が食べたくなると言う意見が多かった。なるほど。確かに、手軽に温まるには麺類が一番だ。個人的にはベトナム麺が寒い時期には食べたくなる。

タイには色々な麺料理があるが、なかでも、このベトナム麺は結構個性的な麺料理である。タイ語では「クイティアオ・ベトナム」とか「クイジャップ・ユアン」、「ピァーク・セン」と看板に書かれている事が多い。しかし一般的には「クイジャップ」呼ぶことが多い気がする。

このベトナム麺、ルーツはベトナムにあるのだろうが、実はベトナムのフォーとはほぼ別物なのだ。なにせメインの具材はイサーン地方のムーヨーと呼ばれる豚ハムである。これにパクチー、刻みネギ、椎茸、揚げた赤タマネギなどを薬味としてのせてだす店が多い。人によっては玉子を入れる。豚骨と鶏ガラのスープにちょっと、とろみのある麺は日本人にも受ける味だと思う。なにせ唐辛子を自分で入れない限りは辛くない。タイで人気のトムヤム麺と違って辛いのが苦手な人も安心して食べる事ができる麺だ。

ちなみにイサーンのウボンラチャタニ県は、このベトナム麺、クジャップがお土産として一番人気だという。だからウボンラチャタニ県出身の従業員が帰省した後は、賄いでクイジャップが出る事が多い。街中の食堂で食べるクジャップも良いが、賄いのクジャップのほうがやはりおいしく感じる。従業員は「本場の味だから旨いんです」と言う。ベトナム麺の本場はタイのイサーン?

タイのベトナム麺。日本の「中華そば」や「支那そば」みたいな存在なのだろうか。

フードコートのベトナム麺屋

フードコートにもベトナム麺屋は出店しているので、気軽に食べられます

 

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2015年重大ニュースも発表!
大盛り上がりの新年会

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2016年が明けて、早くも2週間余り。今年も会社のスタッフとの楽しい新年会で一年がはじまった。最初はチェンマイ店の新年会。弊社では一番新しい支店だったが、早いもので今年はもう4年目を迎える。現地で働くスタッフたちも絆が深まってきているようだ。今年のチェンマイ店、新年会の目玉は毎年恒例のプレゼント交換だった。このプレゼント交換は各自が決められた予算内でプレゼントを用意し抽選で交換相手を決めるというもの。予想外な人からの、思いがけないプレゼントに会場は大いに盛り上がる。きれいな包装紙で梱包された箱の中からは、なけなしの現金が出てきたかと思えば、意味不明のぬいぐるみが出てきたり。中には避妊具を仕込ませてあるプレゼントもある。予算よりも中身のユニークさを競うのもプレゼント交換の醍醐味なのだろう。

続くバンコクでの新年会では、これまた恒例のベストドレッサー賞が会を盛り上げる。新年会に参加者している人の中で誰が一番お洒落か?それを投票で決めるのだ。優勝者へは会社から金一封やビール2ダースなどといった賞品も贈られる。それを目当てに新年会の当日は仕事を休んでお洒落に精をだすスタッフもいるぐらいだ。気になる優勝者は今年もオカマのアムちゃんだった。

とにかくタイ人は宴会上手というか楽しみ上手だ。些細なことでも盛り上げる不思議なパワーを持っている。

そして、今年の新年会ではタイ人スタッフから2015年、タイの重大ニュースなどの発表もあった。日本のように十大ではなく、多くてせいぜい5つ。しかも、真面目なニュースではなく、ニュース裏側なのが面白い。この発表を聞いていると去年のタイがどうだったというより、タイがどんな国なのか、ちょっとわかる気がする。ちなみに寅次郎のスタッフが選ぶ2015年の重大ニュースは・・・・・・

●バンコク爆弾テロ事件。指名手配された男が手配写真通りの容姿で逮捕された奇妙さ。そして国外逃亡者がいるにもかかわらず、事件から2ヶ月で捜査が打ち切られた異常な結末。

●有名俳優がデング熱で足を切断。足を切断したのは有名俳優のポー・テッサディさん。デング熱の病状が悪化すると足を切断することもあり得ると言う事実が大きな波紋を呼んだ。

●大トカゲが怖くて逮捕された窃盗少年。店舗の裏に20匹ほどの大トカゲがいる飲食店に盗みに入った少年たち。「そちらには大トカゲがいるぞ」の店主の声に逃げ場を失い逮捕。この店は大トカゲが観賞できる店としてマニアに人気だった。

などなど。どれも、これもタイらしいニュースではないだろうか?果たして2016年はどんな年になるのやら。テロなどの大事件が起こらない事を祈るばかりだ。

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見事にベスト・ドレッサー賞を獲得したアムちゃん。セクシーなドレス姿!

 

 

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タイ国民への一風変わった
新年のプレゼント

クリスマスツリー

暑い。タイの12月は通常だと涼しくて過ごしやすい月だ。にもかかわらず今年は一向に涼しくなる気配が感じられない。ちょっと期待外れの日々が続いている。

そんな暑いバンコクだが街中は年末ムードで盛り上がっている。ショッピングモールの前にでっかいクリスマス・ツリーが飾られ記念撮影をする人もいたりする。仏教国であっても関係なし。クリスマスは一つのイベントでありお祭りなのだ。それは日本も一緒だとおもうが・・・・・・。夜になると街中を覆うネオンの明かりの美しさも12月ならではだ。

さて年末といえばタイでも贈り物のシーズンである。日本のお歳暮のような感じで、お世話になった方へ贈り物をする習慣がタイにもある。私の会社にも取引先などから色々なギフトが届けられる。頂いたギフトは小分けにし、福袋に仕立て年末に従業員へプレゼントするのが我が社の定番イベントだ。何がもらえるかは運しだい。一年間頑張っていただいた従業員の皆さんへ感謝の気持ち込めて贈るようにしている。

ところで今年はちょっと変わった2つの新年プレゼントがタイで話題になっている。一つはバンコクの首都圏交通警察署が企画したプレゼント。それはバンコク都内で発生した交通違反に対し1000バーツ以下の罰金であれば100バーツに減額するという特別処置である。新年のプレゼントなので12月22日から1月15日までの限定措置だそうだ。

罰金を減額する警察から国民へのプレゼント。日本では想像もできないだろうが事実である。

そしてもう一つのプレゼント。それは政府から国民へのプレゼントである。タイ政府は12月25日から同月31日までの1週間の物品・サービスの購入費用を最大で1万5000バーツまで個人所得税から控除することを正式に発表したのだ。但しこの控除を受けるには付加価値税の制度登録をしている事業所からの購入に限られ、正式な領収書を発行してもらう必要がある。また酒やビール、煙草などの嗜好品、燃油、自動車や二輪車、船舶などの購入は控除外という細かい条件もついている。それでも、この措置によってタイ国内の個人消費が伸びるのは間違いないだろう。年末というタイミングになかなかのプレゼントである。見方によっては国民への人気稼ぎともとれるが、まんざら悪い傾向ではないと個人的には思うのだ。

従業員への福袋

『寅次郎』の従業員への福袋の中身はバラエティ豊富

 

 

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師走に大活躍する
タイの民間運送サービス

集荷所での手続き

運送サービスの集荷所。12月は次から次に荷物が持ち込まれ大忙しです

12月、ここタイもバタバタする月だ。何かと忙しい。それなのにタイの12月は祭日が多い。今年は12月に入って5日から7日まで3連休だった。休むために仕事をしているのか? それとも仕事をするために休むのか? この国にいると「休むために仕事をしている」、そんな気がしてならない。休みが近付くと仕事に追われる。休みまでには終えなければならない仕事が前倒しになるのだ。12月の連休はある意味、「有難迷惑」なのである。普段でも込み合う官公庁や銀行などは、12月になると激混みになるから堪らない。

なかでも一番混むのはバンコク市内の郵便局だ。12月になるとクリスマスカードやクリスマスプレゼントを出す人でごった返す。タイには宅配便などといった便利なシステムが存在せず一般的な物流は郵便局の小包がメインなのだ。

しかし、実は郵便局以外からタイ国内に荷物を送る方法がある。なんと冷凍物も送れる、いわば「個人版クール宅急便」を仕立てることができるのだ。しかも実は郵便局よりも安い値段で送れて、翌日には届く超特急便でもある。

このサービスを提供しているのは長距離高速バス会社を運営する『サイアム・ファースト』という会社だ。深夜バンコクを出発する地方行きの長距離高速バスに荷物を相乗りさせて運ぶのだ。バンコク市内にある集荷所へ持ち込むと翌日の朝には地方都市の営業所へ着く。しっかりドライアイスを入れれば15時間から20時間は冷凍物も大丈夫。クール宅急便と変わらない感覚で荷物を出すことができる。ただ難点は自宅まで届けてくれないことだ。営業所まで受け取りに行く必要がある。昔の日本の鉄道貨物みたいなシステムだが、さほど不便は感じない。食品だけでなく、書類やバイク、大型家電だって送ることができるから、このサービスは凄い。高速バス会社がはじめた物流サービスは、その迅速さと安さで大きな支持を今、集めている。

ちなみに先週チェンマイへ送った荷物は重さが16キロ。輸送費は110バーツだった。しかし、中に入れ込んだドライアイスの価格は120バーツ。チェンマイまでの輸送費よりドライアイスの値段が高いのもタイらしいと言えばタイらしい話かもしれない。

 

集荷所

 

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伝統行事に見る
「水に流す人々」

カトンの屋台

飛行機の予約が取れない。11月下旬、チェンマイへ出張しようとコンピュータに向かったが、全く空席がない。一体どうしたことかとカレンダーに目を向けてはじめて気が付いた。「そうか、ロイカトンだったかぁ」。タイ人なら誰も忘れることのない行事を、うかつにも私は忘れていたのだ。

今年は11月25日がロイカトンだった。このロイカトンという行事、日本語に訳すと「灯篭流し」になる。そしてロイカトンの起源はというと、かなり昔、13世紀のスコータイ王朝時代だそうだ。かなり伝統のある行事なのである。

当時の王妃が、川から日々受ける恩恵に対して、川の女神プラメー・コンカへ感謝を捧げるために、バナナの葉でハスの花をかたどった灯篭(カトン)をつくり、川に流した(ロイ)のがロイカトンの始まりだそうだ。

現在も毎年陰暦12月(新暦10~11月)の満月の夜になると、タイ全国各地で、ロイカトンが行われる。

そして、このロイカトンの日には街中にカトンを売る屋台がたつ。色鮮やかに花で飾られたカトンの仕込みと販売は大概、主婦や子供たちのサイドビジネスだ。小さなもので1個40バーツ。豪華なものになると200バーツ以上するものもある。水に流すだけのカトンにいくらのお金を掛けるか? それにも個人個人の思いがあるようだ。

もちろんカトンを自分で手作りすると言う人もいる。うちの会社の女性スタッフはこれまでに買った宝くじのハズレ券でカトンを作って流している。これまでの不運を水に流し、新しい運気を貰おうという心づもりなのだろうか? パン屋に勤める友人はパンでカトンを作って毎年流している。パンの灯篭は魚の餌にもなって一挙両得だと笑う。こういった変わった素材のカトンの登場は5年前くらい前からである。

以前は安価な発砲スチロールがカトンとして使われていた。しかし、ロイカトンの日に大量に川から海へ流される発砲スチロールが環境へ悪影響を与えていると問題になったのだ。タイ政府は天然素材を使ったカトンの使用を国民に呼び掛けた。その呼びかけが功を奏し、近年はバナナの葉や紙など、自然の素材を使ったカトンがほとんどである。これは本当に良い事だと思う。

穢れや不運を灯篭に託して水に流すロイカトン。そういえば、日本でも過去のことをとやかく言わず、すべてなかったことにすることを「水に流す」という。タイと日本、やっぱりどこかで繋がっている気がする。

 

ロイカトンが好きな息子

蒸一さんの息子くんも「ロイカトン」を毎年楽しみにしています。

 

ロイカトンと会社のスタッフ

蒸一さんの会社スタッフのみなさん。一堂に集まってカトンを流しました。

 

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日本よりも便利で手軽?
タイのATM&キャッシュカード

画像②

なぜタイ人は現金をあまり持ち歩かないのか? 会社のスタッフに聞くと、

「タイ人は財布の中に現金があると、あるだけ使ってしまう。だから、その日に使って良いだけの現金しか持ち歩かないようにしているからです。もし足りなかったらATMに行って下ろせばいいですから」。

そんな答えが返ってきた。確かにATMを金庫代りしているタイ人は多い。だから現金をあまり持ち歩かない。バンコクの街中には至る所に銀行のATMがある。24時間利用できて、深夜であっても日本の様に時間外手数料を取られることもない。但し、自分の口座がある銀行以外のATMを規定回数以上利用すると手数料が掛る。だからタイの場合は、同じ場所にいくつものATMが並んで設置されることも珍しくない。日本人からしてみたら非効率な気がする。でも、何台かあるお陰で1台が現金不足で利用中止になっていても慌てずにすむ。だから、普段私が立ち寄るATMは何台か設置されている場所が多い。

また最近のタイのATMは多言語になっていて、英語や日本語、ミャンマー語、中国語などで取引できる機械も多い。なかでも東京三菱UFJ銀行が買収したアユタヤ銀行は、日系だけあって、ほぼ全部のATMが日本語対応になっている。だから最近はアユタヤ銀行に口座を持つ日本人が増えている。

24時間営業、多言語とタイのATMはかなり凄いが、タイのキャッシュカードもなかなかあなどれない。実はタイの銀行が発行する最近のキャッシュカードはデビットカードとしての機能が付いている。ビザやマスターカードが使えるお店なら、クレジットカードとして普通に使えるのだ。ただし、EDCと呼ばれる電子端末が来ている加盟店に限られるが。だからこの手のカードには「エレクトリック・ユース・オンリー」の表記がある。年齢制限もないし、所得審査もない。しかも銀行で口座を開設すると、その場で受け取れ、すぐに利用することができる。この辺の手軽さは日本の銀行以上だ。またタイ国内だけでなく日本や海外でもビザやマスターカードとして使える。そして現金が必要な時は、海外のATMでも手数料が掛るが現金を引き出すこともできる。

とにかく便利の良いタイのキャッシュカードは年会費が300バーツ。日本での価値にすると3000円ほどである。日本の様に時間外手数料も取られず、24時間現金が下ろせて、世界中でクレジットカードとしても使える。これで年会費300バーツは高くはないと思う。

その昔、トラベラーズチェックなるものを持って海外旅行にでたことがある。今では普段使っているキャッシュカード1枚で旅に出る事ができる。なんとも便利な世の中になったものだ。

 

画像①

 

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タイの貧しい子供たちを支えた
『メコン基金』を知っていますか?

1997年当時赴任先の学校

1997年、蒸さんが赴任した当時のタイの学校のようすです

終わった。いや、終えたのだ。私がタイへ来るきっかけとなった民間教育援護機関メコン基金(NGO)。その活動が今年9月で終了した。

メコン基金の事務局は北海道常呂郡佐呂間にあった。タイ東北部にある学校への教育援助を1990年から開始。活動のメインは貧困が理由で学校へ通えない子供たちへの奨学金支給と学校設備の援助である。

その活動は1995年にはラオスにまで活動範囲が広がっていく。ちょうど、その時に私はラオスのビエンチャンのゲストハウスで、メコン基金の代表者である村岡氏と出会ったのだ。大学4年の夏休み、東南アジアを一人旅している時のことだった。

大学の教育学部に在籍していた私には、学校へ行きたくても貧しくて学校へ行けない子供たちがいる、そのことが衝撃的だった。日本では子供たちの登校拒否や引き籠りが問題になっていたころである。日本には学ぶ機会があるのに、学ぼうとしない子供たちがいる。一方、タイの田舎には学びたいのに、貧困ゆえに学べない子供たちがいるのだ。大学卒業を目前に、私は決断した。タイへ行こう。今だからこそ、今でなければできない事がある。大学を卒業した私はメコン基金の一員としてタイへ赴いたのだ。

あれから17年。現地での支援活動は1年ほどで見切りを付け、後方支援へとまわることにした。まずは自分がちゃんと自立できなくては他人の支援などできない。人間、理想だけでは生きていけないのだ。その現実に気付いた。タイで仕事をみつけ、働きながら支援する道を選んだのだ。

奨学金を受けた生徒も今では立派な社会人となっている。タイ人の生活水準も上がり、昔のように貧困ゆえに学校へ行けない子供も少なくなってきた。10年ひと昔とは良く言ったものだと思う。

確かに援助活動を終えるには良い時期なのかもしれない。メコン基金の解散。援助からの卒業。これは喜ぶべきことなのだ。しかし、やっぱり胸の奥には何かしの寂しさや感傷めいたものが渦巻く。

もし、大学生の時にラオスを旅していなかったら。そして大学を卒業して日本で就職していたら。人生はいつどこでどう変わるか分からない。人生は出会い。出会いは縁。いつどこに居ても縁は大事にしなくてはと思う。

ホームスティ先の家

ホームステイ先の家の子供たちとの1コマ

学校での現場作業も

日本からの支援による学校建設の作業も手伝いました

 

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即席麺から垣間見える
タイの事情とタイ人気質

①ママー

タイの代表的な即席麺といえば第一に浮かぶ『ママー麺』

日本人が発明して世界に広めたもの。きっと色々あるはずだが、個人的に、まず思い浮かぶのは”即席麺”と”カラオケ”である。即席麺は、日清食品の創業者である安藤百福氏が発明し、世界に広めた食品なのは有名な話である。

カラオケに関しては諸説あるようだが、その言葉通り日本発祥の娯楽文化であることは間違いない。ここタイでも日本語の読み通り「カラオケ」と呼ばれタイ人も大好きな娯楽のひとつである。

18年前、タイの東北地方に赴いた時、昼間から酒を飲み自宅の軒先でカラオケに興じる現地の人々を見て何とも言えない親近感を覚えたのを今でも覚えている。

そして即席麺にかんしても、どんな田舎に行ってもタイでは売られていて、その浸透ぶりにびっくりした。特に東北部と言われるイサーンでは朝ごはんと間食は玉子を入れた即席麺という人が多い。食文化の豊かなタイで、どうしてこれほどまでに即席麺が食べられているのか? それはやはり貧困と結びついている気がする。1袋6バーツ。日本円で18円。屋台でバーミーと呼ばれるラーメンを食べると最低でも30バーツはする。即席麺はその5分の1の価格だ。タイでは物価の優等生、特に金銭に余裕のない人の”救済食”なのである。

但しタイの袋入り即席麺の麺の量は1袋60g。日本の一般的な即席麺が100gなのに比べ約半分のボリュームしかない。容量を小さくして価格を下げる。これもタイならではのマーケティングの一つなのだと思う。

そしてカップ麺も最近は人気だ。袋入りの即席麺に比べお湯を注ぐだけで食べられる手軽さ。日本と同じくコンビニでは、無料でお湯を注ぐことができる。日本のカップ麺と違うのは、カップの中に必ずフォークが入っていることだ。カップ麺はフォークで食べる。これがタイの常識。タイのコンビニでは箸を無料で配る習慣はないからだ。

そして、出来上がりまでの待ち時間も商品によって違う。タイ人はせっかちなのか? もしくは容量が少ないからなのか? 2分で出来上がる商品もあれば、1分というものもある。もちろん日本と同様3分なものも多い。日本のカップ麺は「3分で出来上がる」という常識はタイでは通用しないのだ。しっかり確認しないと、伸び伸びの麺を食べることになる。

たかが即席麺、カップ麺。でも、そんなところにも、ちゃんとタイらしさが見え隠れしている。

③待ち時間は違う

カップ麺も出来上がり時間はまちまち。左から2分、1分、3分待ちます

②フォーク入り

フォークは折りたたまれて、こんな感じで入っています

 

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知ってました?タイの
「VAT」と「マイナンバー制」

タイの領収書

タイの領収書には商品ごとに課税(T)、または免税(N)が明記されています

日本へ戻るとやっぱりホッとする。時間通りに来るバス。整備された歩道。何を買おうか目移りするコンビニの総菜コーナー。手入れの行きとどいた公園。そしてホテルでも家庭でも蛇口の水をそのまま飲む事ができる。タイではありえない事が、日本では当たり前だったりする。日本を訪れているタイ人の旅行者たちも、きっと彼らなりの「凄い」を日本で見つけているのだろう。

しかし、そんな日本だがタイに負けている面も実はある気がする。日本には消費税があるが、タイには消費税はない。「えっ!」と思われるかもしれない。しかし、これは事実である。飲食店などで加算される7%の税金のことを消費税だと勘違いして、タイにも消費税があると思っている日本人は多い。しかし、あの7%の税金は消費税ではなく付加価値税なのである。英語でValue Added Tax (VAT)と呼ばれるものだ。

タイの付加価値税は文字通り付加価値のあるものに対して基本掛けられる税金である。従って、野菜や精肉、果物、お米など加工されていないものには税金は掛らない。

またタイの場合、新聞や書籍など学術的出版物なども課税の対象外となっている。

付加価値税は消費税と違って国民の生活に欠かせない食料の部分が非課税になるので庶民に優しい税制だと思う。

日本では消費税の引き上げによる救済処置としてマイナンバーを使った税金還付が議論されている。しかし、これは誰が考えてもナンセンスな処置で、現場が混乱するのは目に見ている。しかも還付金額には上限があるのだという。日本もタイの付加価値税の様に食料品など免税品目を設ける方が良いのではなか? タイの税制の方が日本より遥かに優れている気がしてならない。

あとマイナンバーだが、タイではもう何十年も前から普通に使われている。タイ人は16歳になるとバット・パシャション(国民証明証)の交付を受ける。これには国民番号が記載されており、この番号を一生使う事になるのだ。つまりマイナンバーである。この番号は銀行で口座を開設したり、会社に就職したり、結婚したりとあらゆる場で必要になってくる。たとえ海外に居てもパスポートにはID番号が併記され、マイナンバーから離れることはできない。

何かと規則が緩そうなタイだが、実は日本より進んでいる点も結構あるのだ。

 

パスポート

パスポートには、生年月日の横に必ずマイナンバーが記載されています

 

E-TAX

タイではE-TAXが普及。毎月の付加価値税の納付はインターネットから申請し銀行から納税金額を振り込めば完了します

 

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