投稿者「exp-th_hasegawa」のアーカイブ

高級店から庶民派まで
バンコクの「ラーメン」大戦争

山小屋ラーメン185B

福岡県香春町に本店がある筑豊ラーメン『山小屋』のラーメンは185バーツ

 

日本人の誰もが愛して止まない。そんな日本の国民食といえばラーメンとカレーではないだろうか。

「ライスカレー人間というのは、現状維持型の保守派が多くて、ラーメン人間というのは欲求不満型の革新派が多い。それはライスカレーが家庭の味であるのに比べてラーメンが街の味だからかもしれない」

寺山修二は著書『書を捨てよ、町へ出よう』(1967年)でこのような一節を残している。カレーライスではなく、ライスカレーという呼び方に時代を感じる。しかし、それぐらい前からカレーとラーメンが日本の国民食だったことが証明されているようで私はこの一節を今でも鮮明に覚えている。

さて、そんな日本人の国民食「ラーメン」がここバンコクで凄いことになっている。なんと120店舗以上のラーメン店がバンコク都内にはあるという。北は北海道、南は熊本まで、日本の各地のラーメンをバンコクで食べる事ができるのだ。ただ面白い事に、醤油味や味噌味で知られる地方のラーメン店にも、必ずと言っていいほど豚骨味のラーメンメニューが用意されている。それはタイ人が醤油や塩といったあっさり系の味よりも、こってりとした味を好むからだ。そう、バンコクのラーメンブームを支えているのは豚骨味なのだ。

福岡県筑豊の『山小屋』は都内だけでなくバンコク国際空港の国内線ゲートにも店舗があり人気だ。

昨年は福岡の『博多一風堂』が高級デパートである<セントラル・エンバシー>に1号店をオープンさせ、半年後には<エンポリアム>にも支店をだした。値段も1杯220バーツからと決して安くはない。しかし今でも週末には両店には行列ができる。ホテルのラウンジのような高級な店内は正直、一人で入るのがはばかられる。今やラーメンは高級料理でもあるのだ。日本の『一風堂』の雰囲気と価格を知っている身としては本当に複雑な心境だ。

そんな高級店があるかと思えば、デパートの地下食堂にブースを構えるラーメン店もある。店の名前もラーメンの名前も『熊本ラーメン』。果たして、どこがどう熊本なのか悩むが味はやっぱり、こってりの豚骨味だった。

果たして、まだまだバンコクのラーメンブームは続くのだろうか? 寺山修二的に考察するとバンコクの人たちは欲求不満型で革新的な人が多いと言う事になるのだろう。確かにと思う。

 

九州じゃんがらラーメン200B

『九州じゃんがらラーメン』は東京の会社。ラーメンは200バーツ

熊本ラーメン95B

謎(?)の『熊本ラーメン』。サヤエンドウが浮いています。このラーメンは95バーツ

 

中村蒸一 Profile

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タイで日本居酒屋<寅次郎><どんたく 九州酒場>を展開する、なえぎ(タイランド)株式会社代表。 詳しくはこちらをクリック! インタビュー「熱い思いで本物の日本居酒屋をタイに根付かせる!」

タイを訪れた中国人が
「爆買い」するものと言えば

爆買いされるお菓子

「大人買い」という言葉がある。幼少期には、買う事の出来なかったものを、大人になり、経済力がついてからまとめ買いすることをそう呼ぶらしい。具体的には玩具付きお菓子のケース買いや、マンガを全巻一度に購入することなど。これにはなるほどと思った。確かに自分も大人買いしたことがある。

そして、最近気になるのが「爆買い」という言葉だ。これは日本に来た中国人観光客が日本の商品を貪欲に買いあさることを表現している言葉らしい。なぜ爆買いなのか、その根拠は分からないが、説得力のある言葉であることは間違いない。

そんな中国人の爆買いは日本だけかと思っていた。しかし、ここタイでも爆買いする中国人が話題になっている。さすがにタイでは爆買いとは呼ばず、「買占める」と呼ぶが実態は同じらしい。

日系のスーパーには爆買いされた商品の棚に商品入荷待ちの案内が掲げられている事が多い。果たしてタイで中国人は何を爆買いするのか? 実は日系企業がタイで製造しているお菓子なのである。なかでもグリコのポッキー、チョコバナナ味とぺジョイ、クッキー&クリーム味が人気らしい。

元々この2つはタイのローカル向けに作られたお菓子である。しかし、バナナの濃厚な味や中国にはない贅沢感が受けて今や中国人向けの爆買いアイテムの定番なのだという。

ほかに爆買いとまではいかないが、日本人がお土産として買っていく人気のタイのお菓子もある。定番中の定番といえば、ポッキーのトムヤムクン味とラープ味である。日系のスーパーに行くと山積みになっている。確かに日本へ持って行くと喜ばれるアイテムだが、現地のタイ人はあまりおいしくないと言う。やはり本場のトムヤムやラープを食べている人たちにとっては物足りない味なのだろう。

個人的にはロッテのコアラのマーチのマンゴー味がお薦めだ。日本では高級果実のマンゴーの味がしっかり楽しめる。価格も120バーツとお値ごろなのも嬉しい。こちらはタイ人にもおいしいと評判なので、日本にいるタイ人へのお土産にも良いかもしれない。

昔は日本でお菓子を買ってタイの方にプレゼントしたら喜ばれた。でも最近はタイでお菓子を買って日本の方にプレゼントすると喜ばれることが多い。何か逆の流れになってきた感じだ。これもタイが発展してきた証の一つなのかもしれない。

 

日本人に人気のお菓子 コアラのマーチ マンゴー味

 

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呑み助にはつらい4日間?
「禁酒日」は神聖な日

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今年は7月30日が「三宝節」、そして翌日の31日が「入安居」とよばれるカオパンサーだった。三宝節とは旧暦8月の満月の日に仏陀が悟りを開いた日である。悟りを開いた仏陀が弟子たちを集め、「仏」「法」「僧」の三宝を説いたことから三宝節と呼ばれタイでは祭日となる。翌日の入安居は僧侶がこの日から3カ月間修行に籠る最初の日のことだ。祭日ではないが、仏教徒にとっては神聖な日に違いない。

そしてこの2日間はタイ国全土で酒類の販売が法律で禁止される。

「えっ、何?タイには禁酒日なんてあるのかよ?」

自分も確かにそう思った。はじめてタイに駐在した日本人の誰もが驚くのがタイの禁酒日だろう。特に酒好きには辛い。中にはたまたまタイの禁酒日に観光に来て酒が買えなくて、飲めなくてがっかりしたという旅行者もいるかもしれない。

実はこの2日間以外に仏教関連の禁酒日がタイにはあと2日間存在する(つまり合計すると年間4日)。そして仏教関連以外に不定期に訪れるのが選挙前日と当日の禁酒日だ。

選挙に関する禁酒日はお酒による収賄を防ぐのが一番の目的らしい。しかし、人によってはお酒に酔って正確な投票判断ができなくなるのを防ぐためだという人もいる。

日本人にしてみれば選挙の前日と当日が禁酒日とは全く信じがたい話だろう。ましてや選挙権のない外国人なのに酒類の購入が禁止されるのは本当に迷惑な法律でもある。

もし日本で選挙の前日と当日を禁酒日にしたら酒造業界や飲食業界から猛烈な反発運動が起こるに違いない。

いずれにしても、ここはタイなのである。郷に入っては郷に従え。タイに住む以上はタイの法律を守らなければならない。

しかし、禁酒日といえども厳密にお酒を飲む事を禁止しているわけではない。お酒の販売を禁止しているのである。刑罰もお酒を販売した者には科されるが買った者が処罰されることはない。つまり、お酒類は禁酒日の前までに買って置き、自宅でひっそり飲む分には全く問題ないのだ。そう、タイに慣れた酒好き達は当たり前のように禁酒日をそうして乗り越えている。

何はともあれ飲食店にとって禁酒日はつらい。絶対に売上は落ちる。しかし、健全な雰囲気の店内が妙に新鮮だったりもする。不思議なものだ。

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物価高騰と円安バーツ高で
タイの在留邦人は減った?増えた?

ドイステープで出会った山岳民族の子ども

タイに在留する邦人数は6万4000人。この人数は2014年10月の時点で大使館に在留届が出された数と永住者の数をまとめたものだ。観光客や短期出張中の邦人の数は含まない。また中には在留届を出さないままタイに滞在している人もいるだろう。実際には約8万人の邦人がタイにはいるのではないかといわれている。ちなみに6万4000人という数は前年の調査に比べ9%増。タイに住む邦人の数が1割近くも増えているのは正直、意外な気がした。

月に最低2回はチェンマイへ出張する。チェンマイには年金を貰いながらタイで暮らす邦人の長期滞在者が多い。しかし昨年あたりからチェンマイを離れ日本へ帰る長期滞在者の話を良く耳にするようになった。気候もよく、物価もバンコクに比べて安いのがチェンマイだった。そう、「だった」のである。

2年ほど前から最低賃金が300バーツに引き上げられてから、チェンマイの物価は日に日に上がってきている。物によってはバンコクよりも高いものもある。しかし、そんなことより一番にチェンマイの邦人長期滞在者を困らせたのは円安バーツ高ではないだろうか?

3年ほど前の2012年には1万円が3800バーツ程だった。しかし、2013年以降どんどんと円安バーツ高が進み今年に入ってからは1万円が2600バーツまで下がっている。1万円両替して1000バーツ以上も違えば円で生活する人は堪ったものではない。最初のうちは辛抱していた日本人長期滞在者もそろそろ潮時とチェンマイを、タイを離れつつあるのだ。

それなのに、タイに在留する邦人の数はタイ全土では増えている。リタイヤメントといわれる年金暮らしの長期滞在者の数は元々そんなに多くなかったのだろう。

逆にこのバーツ高でタイの輸出産業は好調だ。その恩恵を受けている日系企業も少なくない。またバーツ高を追い風に日本へ行くタイ人の数も増え航空業界や旅行会社は好成績が続いていると言う。個人的にはバーツ高のおかげで日本からの輸入食材が少しずつ安くなっているのは有難い。円安バーツ高は決して悪いことだけじゃないのだ。

チェンマイでは長期滞在者が減り日本人として何とも言えぬ寂しさを感じていた。

しかし、実際には前年比で9%も増えていたとは。人間の感覚と統計の差異。木ではなく森を見る、知る。その大切さを久しぶりに感じた。

ナイトバザール

 

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タイにもしっかりと根付いた
日本の国民食「カレーライス」

CPのカレー中身

蒸一さんおすすめのCPのカレーライス

日本は梅雨が明け、いよいよ本格的な夏の到来だろうか?

日本の夏の暑さはタイの熱帯の暑さよりも過酷な気がする。そう思うのは日本を離れ17年もタイに住んでしまったからだろうか。そんな私でも、子供の頃は日本の夏が待ち遠しかった。一年で一番長い休み、夏休みが来るからだ。そして夏休みというと林間学校と花火大会である。

なかでも林間学校は夏休みの一大イベントだった。海水浴の後に食べるのは決まって「カレーライス」。飯盒で炊いたご飯は焦げくさく、焚火の香りがした。しかし、そんなご飯にカレーはよく合うのだ。逆に考えると、飯盒で炊いたご飯をおいしく食べるのは、カレーが一番なのかもしれない。私にとって夏の思い出の味といえばスイカよりも林間学校のカレーライスなのである。

さて、そんなカレーライスがここタイで、じんわりと根付いてきている。流行りだとかブームといった感じではない。気がつけば冷凍食品コーナーに色々な種類のカレーライスが並んでいるのだ。しかも流行り廃りの多いタイで5年以上も売れ続けるロングセラーのカレーもある。

またスーパーの総菜コーナーでもごく普通にカレーライスやカツカレーが並べられていて逆にびっくりすることがある。あまりにも普通に売られているので見逃してしまうぐらいだ。きっと買って食べているタイ人もカレーライスが日本食だと意識していないだろう。日本人がスパゲティーをイタリアンと思わずに食べているのに近い感じだと思う。

コンビニ大手の『セブンイレブン』では色々なカレーライスがプロモーションメニューとして登場する。そして売れ行きが良かったメニューはレギュラーメニューとなる。『セブンイレブン』のカツカレーは価格も55バーツとお手頃で近所の子供たちの間では人気商品だ。これは食事というより軽食、おやつに丁度いい量だからかもしれない。その辺のマーケット調査力はさすが『セブンイレブン』である。

ちなみに日本人として一番お薦めなのがCPのポークカレーである。1食だいたい85バーツ前後で売られている。安くもなく高くもない絶妙の価格帯だ。冷凍食品なのでレトルトとは違った本格的なポークカレーが味わえる。ご飯がちゃんと日本米なのが日本人として何より嬉しい。

こうしてタイにじわり、じわりと根付く日本のカレー。機会があればぜひタイでお試しあれ。

CPの冷凍カレー

CPの冷凍ポークカレーはこんなパッケージで販売しています

 

セブンのポスター

『セブンイレブン』では入口にポスターを貼って大々的に訴求

カツカレー弁当外観

カツカレー弁当中身

普通のカレーだけではなく、カツカレーだってあるのです

 

 

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日本の食文化をタイに広める
百貨店の催事が花盛り

九州フェア案内

日本でもそうだった記憶がある。百貨店へ行くきっかけや行く楽しみといえば催事じゃないだろうか? 絵画展や地方の特産品フェアなど、趣向凝らした催事はまさに「イベント」である。

ここタイでも事情は同じだ。果たして1年間に何回行われているのか? 正確な回数や予定は分からない。バンコクの日系百貨店、<伊勢丹>では、およそ3か月に1回ぐらいのペースで催事は行われているような気がする。

この伊勢丹での催事を楽しみにしている在タイの日本人は多い。だから、催事の期間中になると「あのフェアに行った?」が挨拶代わりになったりもする。なかでも人気なのが北海道フェアや九州フェアなどといった地方の特産品が海を越えてタイへやって来るフェアだ。

そして、ここ数年は珍味や果物、お土産品だけでなく地方の有名飲食店が実演販売をするコーナーなどもある。日本の本場の味がタイでも気軽に味わえると最近では実演販売を楽しみにしている日本人も多い。

6月27日、土曜日。ちょうどバンコクの<伊勢丹>では九州フェアが行われていた。雨季とは思えない晴天の日の午後、店の従業員と勉強を兼ねてこのフェアへ行ってきた。

催事が行われているのは5階。これは日本でも同じだとおもうが、催事は建物の最上階かその一つ下の階あたりで行われる。業界で「シャワー効果」とか「噴水効果」などと呼ばれる商売の手法だ。催事でたくさんのお客様を最上階に集め、帰りに1階まで店内を歩いてもらい、本来は買う予定のなかったものを買ってもらう。ここが百貨店の催事での儲けどころなのだ。

今回の九州フェアでは鹿児島のラーメン屋である『堂』さんの実演販売が人気を博していた。やはり良い匂いがしてくると食べてみようかと思う。ましてや期間限定。この期間を逃したら次は鹿児島に行って食べなければならない。中には期間中に何度も通うタイ人もいるようだ。日本に行かなくてもバンコクで本場の味が味わえるのだから、通いたくなるのも分かる。ただ価格は日本で食べるよりも高い。ましてやタイの物価を考えるとラーメンといえども高級料理並の価格になる。

ちなみに今回戴いた「極辛味噌チャーシュー麺」は1杯380バーツ。日本円で1370円ほどだった。

フェア会場では辛子明太子や辛子高菜、いか明太子などの辛い珍味系が飛ぶように売れていた。買っているのはタイ人。辛いものが中心とはいえ、九州出身としては、九州の味がタイの人に受け入れられているのは嬉しい。きっと九州へ行きたいと思っているタイ人も大いに違いない。

極辛味噌チャーシューメン

鹿児島のラーメン屋『みそや・堂』の極辛味噌チャーシューメン

実演販売のコーナー

催事とはいえ、メニュー数は実店舗並みに充実

 

 

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バンコク人々にとっての
「おふくろの味」って?

お持ち帰りコーナー

月に一度その日はやって来る。お弁当会。息子が昨年の10月から日本人部のある幼稚園に通い始めた。通常、園での昼食は栄養士さんの献立による給食である。しかし、月に一度だけお弁当を持参して皆で食べる日が設けられているのだ。

タイ人の嫁さんは日本のお弁当という習慣を知らない。弁当を作って持っていた事もない。だからお弁当会の日が来ると父親である私が息子の弁当を作ることになる。職業柄、料理をすることに抵抗はないが、早起きしなければならないのは正直辛い。そして子供は何より偏食で、好き嫌いがあるので困る。

これなら大丈夫だろう。自信満々で持たせた弁当が、ほとんど食べられる事も無く返って来た日はかなりへこむ。普段2本のビールが3本、4本になる日はそんな日だ。

日本では学校や職場に弁当を持って行く習慣がある。しかし、バンコクにすむタイ人には弁当を持って行く習慣はない。お昼は外に買いに出るか、もしくはお店で食べるのが普通である。そもそも、普段の生活でもバンコクでは自炊する人が少ない。自炊するよりも外で食べたり、外で買ってきて家や事務所で食べる方が断然安上がりなのである。しかも調理する時間も手間もかからない。

スーパーには日本と同じようなお総菜コーナーがあって時間帯によっては出来たてのお惣菜を買う事ができる。そして路地中に入ると串焼きやソンタム、鶏のから揚げなど色々な屋台が並ぶ。食べるものを探すのに苦労することがバンコクでは全くない。また普通の食堂でも店頭にお持ち帰り用のコーナーを設けている店が多い。店内の席数は限られている。同じ料理でもお持ち帰りしてもらったほうがお店としては営業効率が良かったりする。だから食堂へ入るとマクドナルドみたいに、ここで食べるのか、それとも持って帰るのか聞かれる場合が多い。

そんな事もあってバンコク市内にあるタイ人向けのアパートには台所が無い。台所を付ける必要がないのだ。その代わりにアパートの1階に食堂があることが多い。内線電話で料理を頼むと部屋まで持ってきてくれる。私が7年間住んだ安アパートもそうだった。最初は、こんな安アパートでルームサービスかよ!とびっくりしたものだ。

バンコクの人にとってお袋の味は、住んだアパートの食堂や行きつけの屋台の味になるのだろうか?

タウンハウスへ引っ越して5年。いまだに昔のアパートへご飯を食べに行く嫁さんを見ると、そう思わざるを得ない。

屋台のお惣菜

街角の惣菜屋には、お昼時になると次から次へと客がやって来ます

スーパーのお総菜コーナー

ズラリと惣菜が並ぶスーパーマーケット。日本と変わらない光景です

タイ料理だけど安い

 

中村蒸一 Profile

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タイ人スモーカーにとって
日本はパラダイス!?

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日本行きの航空券がなかなか取れない。取れても高いクラスの航空券しか買えない事が多い。2年ほど前からタイ人がビザなしで日本へ行けるようになった。安いクラスの航空券はタイの旅行代理店が一気に買い占めるらしい。日本へ旅行するタイ人が増えるのは嬉しいが、ちょっと複雑な気分である。
ただ、日本出張の際に会社のタイ人スタッフを気軽に同行させることができるのは、やはり有難い。昔はビザの書類を用意するだけで1日掛かりの仕事だった。だから、ビザの取得が要なくなってからは、タイ人スタッフを出来る限り日本へ連れて行くようにしている。やはり日本で本場の居酒屋の味やサービスを体験してもらうのが一番だからだ。「百聞は一見しかず」である。
タイ人スタッフと日本へ行くと彼らが一番びっくりするのが自動販売機の多さである。もちろん日本の居酒屋にも感激、感動してくれるが、やはり街中にあふれる自販機が気になるらしい。自販機の数もそうだが、自販機で売られている物の種類にも彼らは、かなり吃驚する。缶ジュースだけでなく、カップ麺やアイスクリーム、たこ焼き、弁当など確かに日本は自販機で買う事ができるものが沢山ある。タイでは絶対にお目にかかれない機械だ。なかでも煙草の自販機はとりわけ珍しいらしい。タスポというカードが無いと購入できない自販機が多いが、そのシステムにさえ彼らは感動してくれる。やはり日本は凄い国だと。
日本は法律で20歳未満の喫煙は禁じられている。タイやマレーシア、ラオスは18歳未満、ベトナムはちょっと早く16歳未満と法律で喫煙が規制されているようだ。そんな基本的な規制以外にタイには煙草にまつわる規制が実は多い。なかでも強烈なのは煙草に表示する健康被害への警告義務である。
2013年までは煙草のパッケージの50%を警告表示が占めていた。しかし昨年からは法律が改正になり煙草のパッケージの85%に警告表示を入れなければならなくなった。パッケージの85%を警告表示が占めると一体何の銘柄なのか分かりにくい。これでは煙草会社や販売業者から非難の声があがってもおかしくない。
日本には煙草の自動販売機がある。でも、煙草には、おぞましい警告画像はない。タイには煙草の自販機はない。でもおぞましい警告表示がある。
煙草を吸うタイ人スタッフが日本で呪文のように呟いていた。やっぱり煙草を買うのも吸うのも日本の方が良いらしい。
ちなみにタイの喫煙率は27%。日本は減ったとはいえ30%。タイの方が低いのは、あのおぞましい警告表示の効果なのだろうか?

 

<<↓えぐいタイのタバコのパッケージ。閲覧注意!!!!!>>

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タイに雨季が来ると
忙しくなる人々

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この程度の雨は、まだまだ序の口です

買い替えるか、修理をするか。但し修理をする場合は部品が届くまで1週間かかる。その間、携帯電話無しという訳にはいかないし・・・・・・。迷った挙句、新品のiPhoneを買い、壊れたものも修理をしてから手放すことにした。

ソンクランが終わった4月後半。こんな話を現地に住む日本人からちょくちょく聞く。その度に、『風が吹けば桶屋が儲かる。』、この諺が脳裏をかすめるのだ。

ソンクランは「水掛け祭」とも呼ばれる。タイに来たばかりの日本人ばかりじゃない。意外とタイ人でもソンクラン期間中に携帯電話を水で駄目にしてしまう人が多い。ソンクランが終わると街中の携帯電話屋さんは大忙し。まさに稼ぎ時なのだ。

そういえば、もうひとつソンクランが終わると忙しくなる業種の人がいる。ソンクランに前後してタイには本格的な雨季がやって来る。この雨季につきものなのが洪水だ。たった1時間の雨でも場合によっては路地のあちこちが冠水して車が往来できなくなることも少なくない。

日本から3月に赴任してきた人のなかには、この雨季になって、はじめて自分のマンションの前が洪水することに気づく人も出てくる。或いは自宅の前は洪水にならなくても、自宅にたどり着くまでの道路が冠水して家に中々帰りつけないという人も出てくる。

こうなると部屋を移りたいと思う人が増えてくる。だから雨季になると日系の不動産屋さんは忙しくなるのだ。

有難いことにタイの場合は不動産屋さんに部屋を紹介して貰っても借り手が仲介料を取られることはない。貸し手である大家さんが不動産屋さんに借り手紹介料という形でお金を払うのがタイの不動産業のスタイルなのである。だから部屋を替わるのは基本無料。それどころか、契約する家賃によっては家電製品が無料で付いてくる場合もある。また、引っ越しに掛る移動費を負担してくれる場合だってあるのだ。まさに至れり尽くせり。そんな事情も相まって、雨季の不動産屋さんは大忙しなのである。

バンコクで部屋を探す時は大雨の後が良し。もしタイ語が堪能なら大雨の後でなくても、物件の近くで待機しているバイクタクシーの運転手にこの辺は洪水にならないか聞いてみることをお忘れなく。

 

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この時期は、不動産屋さんの広告にも力が入っています

 

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黄色い声に包まれる
タイの徴兵検査

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Photo from: The Military Recruitment Center in Thailand

 

ソンクランが終わった。今年は5連休。会社によっては1週間休むところもあったようだ。やっとバンコクらしくなってきたなと感じたのは週明けの月曜日だった。

このソンクランが終わると話題になるが徴兵のことである。日本と違ってタイは徴兵制があり男性は21歳になると徴兵検査を受けなければならない。この徴兵検査が行われるのが毎年4月なのである。今年は4月1日から12日だった。丁度ソンクランの時期に重なる年もある。

この徴兵検査でよく話題になるのは検査に訪れる綺麗な女性たちレディーボーイ(おかま)の存在である。戸籍上は男性であるので徴兵の検査を受ける義務が彼女(彼)らにはあるのである。もちろん検査では兵役免除となる。理由は書くまでもないが・・・・・・。ちなみに以前は「精神障害」という判定でレディーボーイは兵役免除となっていた。しかし、検査での結果が、その後の就職活動にも影響を与えることから2012年より「性同一性障害」という判定をするようになったようだ。

ほか兵役が免除になるのは大学院生、僧侶、障害や病気を抱える者となっている。

そして徴兵検査に合格した者が全員兵役につくわけではない。合格者からまずは志願者を募る。そして足りない人員に関しては、何とくじ引きで決めるのである。黒紙を引けば兵役免除。赤紙を引けば2年間の兵役となる。まさに運命の一瞬なのだ。

兵役に就くと基地内の寮に住み、厳しい軍隊生活を送らなければならない。特に海軍は訓練や規律が厳しいと言われ、海軍の入隊がくじで決まると、その場で卒倒する者も出てくる。そんなドキュメンタリーな映像が毎年ニュースとしてテレビから流れてくる。

男性の身分証明書を持つ艶めかしい女性たち、入隊が決まり卒倒する人・・・・・・。徴兵制のない日本人男性には到底理解できないことだらけのタイの風物詩、徴兵検査なのである。

ちなみに、なぜタイにはレディーボーイが多いのか?その理由の一つにタイには徴兵制度があるからだという人が居る。あながち外れてはいないかもしれない。

 

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Photo from: The Military Recruitment Center in Thailand

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