下がれば下がるほど
笑顔が増えるものは?

タイのガソリンスタンド

ここ数か月ズボンのポケットに小銭がよく貯まるようになった。なぜだろう? ふと考えてみた。スーパーなどの買い物は基本クレジットカード払い。屋台でご飯を食べても大概切りの良い値段なので紙幣のやり取りで済む。小額の支払いといえば・・・・・・そうだ、バイクのガソリン代があったか。

渋滞が酷く、駐車場が少ないバンコク。普段の移動の足はもっぱらバイクだ。そして1日おきにバイクにガソリンを入れる。毎回満タンにして昨年9月ぐらいまでは大体100バーツだった。しかし、去年の秋からガソリン代が下がり満タンにしても今では75バーツで済むようになった。小刻みにガソリン価格が下がるので、どうしても100バーツ払うと小銭で釣銭が還って来る。ズボンのポケットに小銭が貯まる原因はガソリン代の下落にあったのだ。

多分日本もそうだと思うが、ここのところタイのガソリンはずいぶん安くなった。昨年の今頃はリッター39バーツほどしたと記憶している。それが今年の1月には25バーツと10バーツ以上も安くなった。バイクタクシーの運転手などはきっと喜んでいるに違いない。

ちなみにタイではガソリンとエタノールを混合したガスソホールが主流だ。ベンジンと呼ばれる日本のレギュラーガソリンは取り扱っているスタンドは少なく探すのが大変なのである。もちろん価格もぐんと高い。

もうひとつタイで下がっているものがある。それは日本円だ。昨年まで1万円が3800バーツほどだった。しかし、今年に入って2800バーツ台と1000バーツ以上も為替相場は下がっている。日本からタイへ来る観光客にとっては逆風に違いない。しかし、タイから日本へ遊びに行く人にとっては、またとない追い風である。

そして原油の価格が下がるという事は飛行機のサーチャージ(燃油特別付加運賃)も、もちろん下がる。実際に日系の航空会社は、これまで10,500円だったタイと日本間のサーチャージを2月からは4000円安い6500円に値下げすると発表している。

2013年7月からはじまったタイ人の日本入国査証取得免除。これまでにないバーツ高。そして原油の下落。良い感じで揃ったなぁと思う。今年は昨年以上にタイ人が日本観光へ出かけるに違いない。日本への航空券の手配は早めに済まさなくては……。

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タイで日本居酒屋<寅次郎><どんたく 九州酒場>を展開する、なえぎ(タイランド)株式会社代表。 詳しくはこちらをクリック! インタビュー「熱い思いで本物の日本居酒屋をタイに根付かせる!」

バンコクのパワースポットで
初詣はいかがですか?

ガネーシャ廟

学問を芸術の神様を祀った『ガネーシャ廟』

日本の正月は除夜の鐘と初詣ではじまる。タイの正月はというとカウントダウンの奇声と新年を祝う花火ではじまるのが定番だ。飲んで、騒いで、朝まで踊り明かす。そんな若者でバンコクの繁華街はごったがえす。正月はフェスティバルなのだ。BTS(高架鉄道)や地下鉄も大晦日から元旦にかけては24時間運行になるから移動にも困らない。Tシャツ一枚で街に繰り出し、大勢の人と祝う正月も悪くわないなと思う。日本の正月の風情も忘れ難くはあるが・・・・・・。
さて、タイでは正月に初詣に行く習慣はない。しかし、仏節日や自分の誕生日、縁起を担ぎたい時にお寺や祠をお参りする人は多い。バンコクにはお利益があると言われる有名な祠が3つある。今風に言えばパワースポットと言われる場所だろうか。
一番に有名なのはラチャプラソンの交差点にある『エラワン廟』。ここはタイで最強との誉れ高い祠でタイ国内ばかりか世界中から参拝者が訪れる。24時間、365日、人と踊りと線香の煙が途絶えることが無い祠なのである。
あと2つの祠は『ガネーシャ廟』と『トリムルティ廟』である。この2つは<セントラルワールド>の前の広場にある。学問と芸術の神を祭る『ガネーシャ廟』は若者に特に人気のある祠である。
そして、その隣に建つ『トリムルティ廟』は恋愛の神様を祭ってあることから若い女性に人気の祠なのだ。恋愛成就を願う女性の参拝が朝から晩まで絶えない。特に木曜日の午後9時半には神様が祠へと降りて来ると言い伝えられている。その時間になると、御利益にあやかろうと恋する乙女たちで祠周辺はごった返すのだ。
「トリムルティ」とは三位一体神のことである。そのことから、この祠の御祈りには9本の赤いバラと、9本の線香、そして赤い蝋燭が使われる。それぞれの神に3本ずつ捧げると一番御利益があるのだとか。
ちなみに今年の1月1日は木曜日。今年最初の日を初詣ならぬトリムルティ参りで迎えた女性もきっと多かったに違いない。まさに一年の計は元旦にありである。

トリムルティ廟

恋愛成就にご利益があるという『トリムルティ廟』

 

 

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タイに根付いた日本食
果たして2015年はどうなる?

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2126店舗。タイにある日本食レストランの数が現地情報誌の記事になっていた。ジェトロのバンコク事務所が調査した数である。この数にはラーメン屋やお好み焼き、しゃぶしゃぶなどの業種も含まれている。それにしても2000店舗を超えているとは・・・・・・。
2013年の同調査では確か1800店舗ぐらいだったと記憶している。2014年は不景気とはいえ日本からの飲食店の進出がタイでは相次いだ。
2014年の8月には九州発の名の知れたラーメンチェーン『一風堂』がバンコクに初進出。在タイの日本人の間で大きな話題になった。日本と変わらぬ味がバンコクでも楽しめるのは嬉しいが、価格は日本で食べる以上。それでも連日のように賑わっている。
また11月は名古屋から『矢場とん』と『世界の山ちゃん』の2店舗が立て続けにスクンビット地区に店舗をオープン。日本料理というより名古屋の名物料理としてタイ人の間でも話題になっている。
また吉野家や丸亀製麺などは日本のチェーン店だが料理の内容をローカル化する傾向にある。それは一つの営業手法であって、「あり」だと思う。なにせお客様はタイ人なのだから。しかし、日本と同じ味や雰囲気を期待する日本人の中には不満を口にする人もいる。一方で、日本からタイへ観光に来た旅行者がタイでしか食べられない丸亀製麺のメニューを記念に食べて帰るという話も良く聞く。タイでしか味わえない日本料理がある時代なのだ。
私が17年前にバンコクで日本食レストランを開業した時はお客の9割が日本人だった。しかし今ではタイ人や外国人が半分以上を超えるようになってきている。そして2000店舗を超える日本食レストランがタイにあるというのだから・・・・・・。17年前には想像すらできなかった事態である。
タイにおいて日本食はもうブームではない。しっかりタイ人の舌に根付いている。日本にある中華料理屋さんの様な存在なのではないだろうか。
果たして2015年のタイの日本食市場はどうなるのだろう。
自分としては『寅次郎』だからこそ、『寅次郎』でなければ味わえない、味とサービスをと思っている。バンコクに『寅次郎』があって良かった。そう一人でも多くの方に思ってもらえるよう今年も頑張りたい。そんな決意というか抱負を記して今年最初の記事を〆させて頂く。
どうか2015年が皆様にとって素晴らしい1年になりますように。

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『丸亀製麺』のタイ限定メニュー。おいしそうです。

 

 

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2014年も残りわずかですね
あなたにとってどんな一年でしたか?

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日本では12月に入ると一年を振り返る企画が増える。流行語大賞、レコード大賞、そして十大ニュースなどなど・・・・・・。

しかし、ここタイでは12月に入っても一年を振り返るような企画はない。12月になったから一年を振り返ってみよう。そんな気持ちがタイ人にはないのかもしれない。そもそも日記を付ける習慣がほとんどない人々である。

同じなのは12月にはいると忘年会、パーティーをやることだろうか。日本人は今年一年の嫌な事を忘れ、その苦労を労うために酒を飲む。だから忘年会なのである。

しかしタイ人には「忘年会」という観念もない。タイ人には何かを忘れるために酒を飲もうという意識がないからだ。彼らは何かを楽しむために酒を飲む。だからタイ人は歌って、踊って、騒いでが大好きなのだ。その辺がやはり日本人とは違う。仏教徒なのにクリスマスの衣装を着けてプレゼント交換をする。楽しければ何でもあり。それがタイの宴会スタイルである。

さて今年はタイに住む日本人にとっては肩身の狭い思いをすることが多かった。タイ人の代理母に子供を何人も産ませた日本人男性はニュースと言うより社会問題の扱いだった。日本人の父親もさることながら、その手助けをした医者や代理母までが批判の的となったからだ。違法性に関する審議、その結果は未だに出ていないのではないだろか?

そして不審死をした日本人2人も日本とタイの両国でニュースになった。保険金目的の殺人。昔からよくある事件ではあるが、まさかこんな身近なところで起きていたなんて。そう驚愕した在タイの日本人も少なくなかったはずである。タイ人と結婚して現地に住む日本人、自分自身を含めて色々と考えさせられる事件だった。

他にも都心のビルで焼身自殺した日本人などもニュースになった。男女関係のもつれ。ありがちとはいえ異国で焼身自殺することはなかったろう。現地に住む日本人の多くはそう語っていた。

今年一年の日本人にまつわる、そんな、こんな出来事。きっとタイ人はそんな事もあったけ?と軽く流してしまうに違いない。

それでいいのだ。17年も住んでいると何の抵抗もなくそう思える。

 

 

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師走に振り返る
19回目のクーデター

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壁に掛ったカレンダーも残りは1枚。いよいよ今年最後の月がはじまった。終わりよければ全てよし。12月ぐらいはやり残しのないよう精一杯頑張ろうと毎年のように思う。しかし、12月はあっという間に過ぎる。気がつけば大晦日がやって来て、来年こそはと心を入れ替える自分がいる。果たして今年の12月はどうなるのだろうか?

日本ではまさかの解散総選挙が12月に行われる。ただでさえ忙しい師走に選挙をしなくてもと国外に住んでいても思う。しかし、安倍政権にしてみたら師走の忙しい時にやるからこそ地の利があると判断したのだろう。低投票率と論点のない選挙であっても、それは国民の審判となる。消費税増税とアベノミクスの評価を乞うにはちょっと荒っぽいやり方ではないかと個人的には思うのだが。

一方ここタイの政治環境はどうだろうか? 先月バンコク大学が行った世論調査ではプラユット軍事政権について「大変満足」「満足」と答えた人が57.3%と過半数を超えている。日経新聞が行った同時期の安倍政権の支持率は48%であることを考えるとタイの軍事政権の方が安定していると言えるかもしれない。

しかし思い起こせば2014年のタイは凄まじかった。去年の年末からはじまった反政府デモ隊による交差点の封鎖は年が明けても続いた。大きな動きがあったのはソンクランが明け5月に入った頃のことである。5月20日にタイ全土に戒厳令が出された。その3日後にクーデターが起きたのだ。当然ながらタイの政権が変わった。テレビが一日中静止画像の日が数日続いた。夜間外出禁止令も出された。一体これからタイはどうなるのだろうとタイに住む日本人として不安になった。

しかし、夜間外出禁止令が解除されると庶民の生活は普段通りにもどり、経済活動もクーデターが起きる前と全く変わらなかった。雨降って地固まるである。立憲革命以来19回目のクーデターがタイに起きたのである。タイの政治にはクーデターが不可欠であり、タイの人はクーデターに慣れている。不謹慎かもしれないがそう思った。

いよいよ2014年が終わろうとしている。2015年のカレンダーを手にしながら、来年はどうなるのだろうと思う。不思議と不安よりも期待の方が勝る。クーデターも軍事政権も決して悪いことばかりではない。2014年という1年を通して自分が学んだことだ。

 

 

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華やかな祭り「ロイクラトン」は
今年も悲喜こもごも

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11月5日。本来ならチェンマイへ出張しているはずだった。普段は簡単に取れる航空券が取れない。タイ国際航空もバンコク航空も満席。まさか、そんなはずは・・・・・・と目を疑った。しかし、カレンダーを見てやっと納得がいった。そうか6日は「ロイクラトン」だったか。

ロイクラトンとは陰暦12月の満月の夜に行われるタイの伝統的な行事である。バナナの葉や紙で作ったクラトン(灯籠)を、ロウソクや線香や花で美しく飾り、家の近くを流れる川に流すのが一般的である。しかし、川のない都市部では公園の池などに流す人も居る。日本の精霊流しの様な儀式だ。

元々は農民が今年一年の収穫をもたらしてくれた水の精霊に感謝する為に行っていた儀式である。今年一年の罪や汚れを水に流し、魂を浄めるという意味合いもあるようだ。

チェンマイで行われるロイクラトンは『イーペン祭り』とも呼ばれタイでは有名な祭りである。コムローイという熱気球を揚げるイーペン・サンサーイも同時期に行われ、全国ばかりか海外からも観光客が訪れる。仕事に振り回されてすっかりロイクラトンの事を忘れていたのは本当に情けなかった。タイ人なら絶対にありえないことだ。

何よりロイクラトンはタイ人にとって特別な日である。祭日ではないが、街中が艶めかしくなる。夫婦や恋人同士にとっては愛を確認し合う日でもあるからだ。日本のバレンタイン・デーの様な日なのである。

そんなロマンス溢れる伝統行事も実は良いことばかりではない。「テレビ工場が火災。被害は1億バーツ」「5人水死、花火で3人が負傷」「クラトン98万個回収」 今年のロイクラトンの翌日にはこんなニュースが世間を賑わした。ロイクラトンにつきものコムローイが原因の火災は毎年のように起きている。

今年タイの軍政は空港周辺でのコムローイを禁止する通達を出している。「違反した者は最高刑で死刑に処す」 確かに空港周辺でのコムローイは危険である。航空機の事故が起きれば国際問題にもなりかねない。軍政が規した極刑にはそれなりの危機感があったのだと思う。

水面を流れる優美なクラトン。そして天へ舞い上がるコムローイの幻想的な美しさ。文明と伝統文化の共存は決して難しいことではない。来年は今年の様な悲劇が起きない事を願うばかりである。

 

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「キンジェー」がやって来た
しかも今年2回目(涙)

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これが「キンジャー」のロゴマーク

台風一過。日本は日増しに秋らしくなっているのではないだろうか? 運動の秋、読書の秋、そして食欲の秋である。タイでも雨季が明けるこの季節になると、様々な果物が出回るようになる。暑さがやわらぎ屋台で食事をする人も増える。タイの11月は秋ではないが食欲かきたてられる季節であることは間違いない。 が、今年はちょっと例年と事情が違う。つい先日終わったかと思った「キンジェー」が、またまたやって来たのだ。キンジェーとは菜食週間のことである。太陰暦の9月1日から9日の9日間、中国系の人たちの間で行われる伝統行事なのだ。キンジェーの期間中は、肉、魚、タマゴなどの動物性食品はとらない。タイ料理に欠かせないナンプラーも駄目である。そしてニンニクやネギ類など匂いのきつい野菜も食べない。もちろん飲酒も賭博もなしである。体と心の毒素を排出することを目的とした伝統行事なのである。 そんなキンジェーの期間がなぜ今年は2回も来るのか? タイ人でさえも首をかしげる人は多い。よくよく調べると、その理由は太陰暦の閏月にあるようだ。太陰暦では3年に1回閏月が来る。今年はたまたま閏月が9月と10月の間にあり、9月が2回あることになっているのだ。だから9月1日から9日迄行うキンジェーも2回来ることになる。 まず1回目のキンジェーは9月24日から10月2日まで。そして2回目のキンジェーは10月24日から11月1日迄である。街中の食堂にも黄色のジェーの旗がまた並んでいる。タイの料理屋は心得たもので、ちゃんとキンジェー用のメニューを用意している。タイ国際航空やバンコクエアーでは、この期間中キンジェー仕様の機内食を食べる事もできる。近距離だとキンジェー仕様のカップ麺なことが多いが。それでもちゃんとキンジェーをフォローする姿勢は素晴らしいと思う。 一方、タイにある焼肉屋さんや日本食レストランはキンジェーに入ると売上に影響がでる。キンジェーは辛抱の9日間なのだ。そんな9日間が今年はなんと2回もある。今年は閏月のおかげで2度泣くことになりそうだ。

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「キンジャー」バージョンのカップ麺

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より自由に楽しく!
タイ社会に見る個人主義

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道端のモノ売り。路地のバイクタクシーの運転手。屋台のジュース屋さん。軒先の縫製職人や靴職人。流しの宝くじ売り。タイには日本で見かけない職業の人が沢山いる。

一見、彼らは呑気でのんびり、自由気ままに働いているように見える。でも実際は家族や田舎の両親の生活を支える為に一生懸命なのだ。しかし、だからといって悲壮感はない。その仕事が好きで、その仕事を楽しんでいる人が多い気がする。個人事業主だから休みたい時には休む。また何時から仕事をはじめて、何時に終わるかも自分で決められる。その辺の緩さがタイ人の気質に合っているのだろう。だからか? サラリーマンよりも個人事業主として何か仕事を見つけたいというタイ人は多い。お金に対する憧れよりも自由に対する憧れかもしれない。

大学を卒業しても就職せず、タクシーの運転手をしている若者も最近は多いらしい。タイのタクシーは個人タクシーがほとんどだ。タクシー用の車を買えない人は、タクシー会社からタクシー用の車を1日400バーツほどで借りて運転する。売上からレンタル代の400バーツとガソリン代を差し引いた金額が自分の取り分になる。週に何日働かなくてはいけないという決まりはない。2種免許とタクシー用の車を借りるお金、そして土地勘があればタクシードライバーになれる。なかには会社勤めをしながら、週末の休みだけタクシーの運転手という人もいる。これがタイのタクシー運転手という職業の実態なのだ。

さて、タイでは軍が政権を把握して5か月が過ぎようとしている。政治的な混乱は収まった。観光客も戻ってきて、街に活気を感じるようにもなった。でも景気回復の実感はイマイチといったところか?

10月の末にはハロウィーンがやってくる。息子が通う幼稚園ではハロウィーンの日、仮装して登校させてくださいと連絡があった。ここ数年、タイではハロウィーンを楽しむ人が確実に増えて来ている。仏教国のタイで祝うハロウィーンは何かチグハグな感じがする。でもタイ人はお化けやイベント事が大好きなのだ。皆が楽しめれば良いじゃない。そんな自由さもタイ人ならではの個人主義なんだろうか?

 
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決して侮ることなかれ
タイの占いは文化なのです

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コンビニへ行けば、「干支占い」の本も買うことができます。

 

「一度、占い師に見てもらった方がいい。」タイに来てから何度この言葉を聞いたことか。もちろん、そう助言してくれるのは心優しいタイ人である。タイ人は占いが大好きというより、占いを信じる民族だ。

大会社の社長や有名な政治家、軍高官になると顧問弁護士のごとく、お抱えの占い師が居る。日々のちょっとしたことから、人生の一大決心までも占い師に御伺いをたてるのが普通なのだ。タクシン前首相はタイだけでなく、ミャンマーにもお抱えの占い師が居ることで有名である。今でも事ある度にこの占い師のもとを訪れているようで、その動向が時にニュースに流れたりもする。ちなみにタクシン元首相が訪ねるミャンマーの占い師は通称イー・ティーと呼ばれる占い師だ。映画の『E.T.』の主人公である異星人にそっくりで、本人は全く喋らず、姉妹が通訳する。まずは占いの為に訪ねて来た人の財布に入っている紙幣の番号をずばり言い当て、当たらなかったらお金を受け取らないことでも有名な占い師である。

ところで自分の誕生日が何月何日かは誰もが知っている。しかし、自分が何曜日に生まれたかを知っている日本人は少ない。しかし、タイ人は皆自分が何曜日に生まれたかを知っている。なぜならタイでは曜日占いがとても盛んで、生まれた年と曜日で運勢を占うからだ。また男女間の相性もそれぞれの曜日が結構重要視される。だからタイでは「貴方は何曜日生まれですか?」と聞かれることが多い。その際に自分が何曜日生まれか答えらえないと、そんなはずはないと不思議な顔をされることになる。タイに住まれる方は自分が何曜日に生まれたかを前もって知っておいたほうが良いと思う。

曜日占いの他にも夢占いやトランプ占いなどもタイでは人気がある。また日本でもお馴染みの星座占いは日本人としてはちょっと複雑だ。自分の場合、日本では水瓶座だが、タイでは山羊座になる。12星座占いが主流の日本と違い、タイでは13星座占いが主流なのだ。だから星座占いに関しては水瓶座と山羊座のどちらを見るか悩む。結局、両方の内容を見て都合の良い方を軽く信じるようにしているが・・・・・・。

たかが占い。日本人はそう思う人が多い。しかし、ここタイでは占いは立派な文化であり信仰の一種なのである。タイで占いを馬鹿にすると、あなた自身が馬鹿にされることになるので要注意だ。

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この方こそ、タクシン元首相の占い師として著名な「イー・ティー」さん。

 

 

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「北方のバラ」、美しきチェンマイ

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チェンマイ ナイトバザール

+ 由緒正しい寺院が多く残る『旧市街』と、夜ごと露店が並びにぎわう『ナイト・バザール』。チェンマイの2つの顔を楽しみましょう

 

<<<<Attention>>>>

2014年「イーペン・ランナー・インターナショナル」ツアー、現在募集中!!
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『イーペン・ランナー・インターナショナル』って『イーペン祭り』とどう違うの!?

チェンマイ郊外のゲストハウス<hoshihana village>でくつろぐ

【ギャラリー】2013年11月 チェンマイ

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心安らぐ落ち着いた趣の古都

13世紀末に成立したランナー王朝の都として栄えた街、チェンマイ。現在も古都の風格をたたえ、穏やかな空気を感じます。

雨期を終え、空気が澄み渡った11月のチェンマイは、『イーペン祭り』をはじめ、イベントも多く、また、郊外ではさまざまな花が開きます。

見どころいっぱいのチェンマイへご案内しましょう。

 

 

人々の篤い信仰を集める寺院

チェンマイにはおよそ120の寺院があると言われています。 旧市街には歩いてまわれる範囲に個性的な寺院が多く立っているので、ぜひカメラ片手に散策してみてください。

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+ 旧市街のほぼ中心に位置する<ワット・チェディ・ルアン>。地震により半壊しましたが、仏塔はかつては高さ86mあったそうです

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+ 仏塔には金色の仏像が安置されています

 

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+ ターペー通りにある<ワット・ブッパラーム>は、境内に動物のオブジェがおかれています。それらに混じって立つ某キャラクターで有名に(↓)

 

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+ 麺食うド●ルドらしきキャラクター

 

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+ チャルーン・プラテート通りの<ワット・チャイモンコン>ではタンブン(功徳)に勤しむ姿が見られます

 

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+ 魚などを川に放ち命を救う分、徳が高くなるというわけです

 

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+ <ワット・プラ・シン>(一番上の写真もこの寺院です)はチェンマイでもっとも格式が高い寺院のひとつ。休日は参拝の人が後を絶ちません

 

素晴らしい展望も楽しめる<ドイ・ステープ>

市街地から16kmの距離にある寺院<ワット・プラ・タート・ドイ・ステープ>は、「ここに来なければチェンマイに来たことにはならない」と言われるほどの名所です。標高1080mからの眺望はチェンマイ随一です。

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+ チェディ(仏塔)の周囲に巡らされた回廊を回りながら参拝する人々

 

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+ あちこちにナーガ(蛇神)の像が見られます。建築と一体となったデザインがおもしろいですね

 

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+ チェディ周辺は金色の仏像が太陽の光を受けて輝いています

 

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+ 生まれた日の曜日によって異なる守り神。あらかじめ曜日を調べておきましょう。曜日ごとのお守りも販売しています

 

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+ 階段のほかにケーブルカー(20バーツ)で上がることもできます

 

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+ 寺院のテラスからはチェンマイ市街地を一望できます

 

 

スパイシーな名物料理を制覇しましょう

チェンマイの料理は、ビルマや中国雲南省の影響を受けています。名物の『カオ・ソーイ』もビルマから伝わって来た料理だそうです。カレー味のスープはやみつきになるおいしさ。タイ料理が苦手な方には、日本料理や洋食、中華など、世界各国のレストランがあるのでご安心を。

カオ・ソーイ チェンマイ

+ 名店<ジャスト・カオ・ソーイ>のカオ・ソーイ。カレー味のスープは上品な感じ。具材の種類やスープの辛さ、麺の太さを選べます

 

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+ カオ・ソーイと並ぶ名物、チェンマイ・ソーセージ。ハーブたっぷりでスパイシー。クセのある味なのでお好みで

 

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+ 一軒家レストラン<ジンジャー>のタイ料理は、洗練されたマイルドな口当たり

 

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+ アヌサーン・マーケットには、物販の屋台のほか、シーフード・レストランも。お客が多い店に入れば間違いありません

 

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+ ステーキ・ハウスもいくつかありますが・・・。あまりおすすめはしません

 

 

夜も楽しいアトラクションがたくさん

露店が並ぶ『ナイト・バザール』以外にも、夜のお楽しみはたくさんあります。 白い虎が人気の<ナイト・サファリ>では、ジャズのイベントの会場にもなります。また、食事をしながらタイ北部の伝統芸能見物する『カントーク・ディナー』は、定番の観光名所として、人気を集めています。

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+ 『ナイト・バザール』で掘り出し物を探しましょう。安くてかわいい雑貨類がねらい目

 

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+ トラムに乗って草原を進む<ナイト・サファリ>。タイ人のお客さんの興奮ぶりが、おもしろい

 

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+ <ナイト・サファリ>のメリーゴーランド。レストランなども完備

 

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+ 『カントーク・ディナー』では、次から次に伝統芸能が披露されます。最後はお客さんもいっしょに踊ってフィナーレ

 

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+ 料理はランナー朝の宮廷料理。香辛料がきいた料理が多いです

 

 

豊かな自然に心洗われる

市街地からクルマで30分も行けば、緑に包まれた山にたどり着きます。ここでは、トレッキングやエコ・ツアーを楽しむ欧米人も多く見られます。オプショナル・ツアーを利用すれば、手軽にチェンマイの自然を満喫できますよ。首長族の村などを訪れるのもおすすめです。

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+ ガタゴトと進む牛車に乗って、の〜んびりと草原を散策しましょう

 

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+ エレファント・トレッキングは山を下り、川を渡り、冒険気分が味わえるイチオシのアクティビティ

 

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+ ゆったりと川を行くゾウたち。雄大な自然の一部になったかのような感覚が味わえます

 

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+ エレファント・キャンプでは、サッカーやお絵描きなど、ゾウによる芸が披露されます

 

 

 

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+ 滝のそばには「首長族」の村が。観光用に整備された村ですが、実際にここで暮らし、織物製品を製造しています

 

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+ 「首長」体験もあり。記念撮影にどうぞ

 

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