クルマのナンバープレートには
いろいろな想いがこもっています

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バンコク陸運局のナンバー競売サイトより。9/14に開催されたオークションの模様。
http://lektabien.net/

 

タイに住みはじめて17年が過ぎた。久しぶりに日本へ帰ると思わぬ発見がある。なかでも御当地ナンバーなる自動車のナンバープレートには少しびっくりした。日本の空の玄関口である成田には成田ナンバーの車が走っている。そして7月に訪れた山梨県の河口湖では富士山ナンバーの車も見かけた。ネットで調べると、こんな御当地ナンバーが現在日本に19か所あり、今年の11月からは9か所増え、なんと28か所になるそうだ。

ちなみに山梨県の富士河口湖町の役場で見かけた2台の福祉バスは富士山ナンバーで番号は2台とも「2255」だった。フジゴコ(富士五湖)のゴロ合わせなのだと役場の職員の方が笑って教えてくれた。

今や日本では車のナンバー自体も条件があえば選べるらしい。緩くなったというか自由になったというか、そんな日本をちょっと羨ましく思った。

タイの場合、車のナンバープレートは各県ごとの管轄が基本である。番号に関しては所定の手数料を払うとリクエストが可能だ。しかし人気のある番号は競売制になっていてかなりの高額で取引される。

タイで縁起の良い数字は9だ。日本ではあんまり好まれない数字だが、タイでは一番人気があり続いて5や8を好む人が多い。9は進歩や発展を意味する「カーウ」と音が同じで縁起が良いとされているからだ。

バンコクの陸運局では「9999」と9が4つ並んだナンバープレートが競売に掛けられ1100万バーツ(約3330万円)で落札されたのが過去最高落札価格である。高級外車が数台も買える値段だ。タイのお金持ちの中には車のナンバーに車以上のお金を掛ける人がいる。周りが羨む番号を手に入れるのが金持ちとしてのステータスでもあるのだ。

またオークションで競り落としたナンバーには下地にイラストが描かれている。このイラストは各県ごとにデザインが違う。競売ナンバーには日本の御当地ナンバーのような意味合いもあるのかもしれない。

逆にタイで縁起が良くないとされる番号は0と6である。0は「消失」を意味する「スーン・ハーイ」のスーンと音が同じである。また6は「つまづく」を意味する「ホック・ロム」のホックと音が同じことから嫌われるらしい。

ちなみに結婚式やお店のオープニングなどの招待状に開始時間が9時9分と書かれている場合がある。これも9と0の縁起担ぎである。でも実際に9時9分に式や会がはじまるかは「???」であるが・・・・・・。

 

中村蒸一 Profile

ph7

タイで日本居酒屋<寅次郎><どんたく 九州酒場>を展開する、なえぎ(タイランド)株式会社代表。
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