日本の3月と言えば年度末で一区切りつけなくてはならない忙しい月である。学生は進級が控えていたり、また卒業を迎えたりすることだろう。しかし、ここタイは一年で一番長い休みである夏休みを迎える月なのだ。だから日本の7月の様な感じである。なにせ一年で一番暑い時期やってくる。そしてタイ正月とも呼ばれるソンクランも来月には控えている。幼稚園に通う我が家の息子は18日が修了式。夏休みになったら日本へ連れて行ってねと毎日のようにおねだりがはじまった。とにかく夏休みが待ち遠しくてたまらないらしい。
さて、そんな3月だが忘れてはいけない事が一つある。車の車検だ。去年は車検を受けずに陸運局へ行ってしまい出戻りになった。タイの場合は新車を購入してから7年目を迎えると車検を受ける必要がある。逆にいえば車を買ってから6年間は車検を受ける必要がない。だから、つい車検を忘れてしまうのだ。
日本で車検を受けると車種にもよるが、それなりに時間と費用がかかる。しかし、タイの車検はいたって簡単だ。街中にある陸運局認定の民間車検場に車を持ち込む。そして係員に自動車登録証を差し出し車検を受けたい旨を伝えるだけで良い。装備や装置の点検、そして足回り、ブレーキなどの点検のあと排ガスのチェックをすれば検査は完了。最後に車両から車両番号を紙テープに写し取る。なんとも原始的な手法だが、この車両番号を転写した紙テープが実は車検で一番重要なのだ。車検終了証書に、その紙テープが付いていなければ証書として通用しないからだ。
今回の車検は午後の3時過ぎに行ったので待つ必要もなく約30分で終了。空調の効いた待合室で待っているとあっという間に終わる。そして検査の費用はたったの200バーツ(700円)だ。安い。日本の車検の様に部品交換などは全くしてくれない。必要最低限の検査だけなのだ。でも、それで十分じゃないかと思う。
ちなみに車検にかかった時間は30分だったが、事務所から車検場まで行くのに30分、そして車検場から事務所へ戻るのにかかった時間は1時間半。たった30分のために2時間の時間を犠牲にしなければならない。バンコク市内を車で移動するという事はそう言う事なのだ。
学校が夏休みに入るとバンコクの渋滞は幾分緩和される。あぁ早く夏休みよ来てくれ。息子じゃないが夏休みが待ちどおしい。
中村蒸一 Profile
タイで日本居酒屋<寅次郎><どんたく 九州酒場>を展開する、なえぎ(タイランド)株式会社代表。 詳しくはこちらをクリック! インタビュー「熱い思いで本物の日本居酒屋をタイに根付かせる!」