LCCの相次ぐ就航で
甦ったドンムアン空港

ドンムアン到着ゲート

そうか、もう10年も経つのか。スワナプームにあるバンコク国際空港の開港は2006年9月28日。今年は開港10周年の節目の年なのだ。しかし、それを祝うような雰囲気を空港内で感じることはない。目につくとすればタイ国際航空の創業56周年とか、日本航空のバンコク線就航60周年といった祝賀メッセージぐらいだ。たかが10年ということなのだろうか?

新バンコク国際空港が開港した際に、社員旅行でシンガポールへ行った。飛び立った空港は閉港間近のドンムアン、旧バンコク国際空港。そして戻って来たのは開港したてのスワナプームの新バンコク国際空港だった。新空港では預けた荷物が、なかなか出てこなく途方に暮れたのを覚えている。それでも新旧の2つの空港をまたいだ旅行は意図したものではなかったが貴重な思い出となった。

バンコク国際空港がスワナプームに移ってからドンムアン空港は閉港されるはずだった。しかし、相次ぐ施工不良などのトラブルと増え続ける利用客に対処するために、なんと翌年2007年からドンムアン旧空港は再開港したのだ。しかし、当初はほとんど利用客がいなかった。それから5年後、ドンムアン空港に新風を呼び込んだのは航空会社『エアアジア』だった。『エアアジア』がドンムアン空港をハブ空港として利用し出すと他のローコストキャリア(LCC)と呼ばれる航空会社も追随したのだ。ドンムアン空港は格安航空ターミナルとして新たに生まれ変わったのである。

そんなこともあって、昨年ぐらいからドンムアン空港に友人や知人を迎えに行くことも多くなった。『エアアジアX』や『スクート』などが日本路線を就航させているからだ。ドンムアン空港がスワナプーム空港と違うのはツアー客が少ないことだろうか。ツアー会社やホテルなどの出迎えはほとんど目にしない。来る人も出迎える人も個人がほとんどだ。

そんなドンムアン空港のレストラン街に今年、日本食レストランがオープンした。ファーストフードの形態で価格もお手頃である。それにしても本格的なラーメンや牛丼がまさかドンムアン空港で食べられるようになるとは・・・・・・。

スワナプーム空港の開港10周年よりも、どんどん活気づくドンムアン空港の方が気になって仕方がない。『ライオンエアー』や『ベトジェット』などといったアセアン諸国のLCCが続々とタイ国内線へと進出してきている。

果たしてタイに新幹線は本当に必要なのだろうか? 地方に空港を整備する方が経費的にも理にかなうような気がしてならない。

ドンムアン改装されて綺麗に

ターミナルの内観も改装されてきれいになりました。

ドンムアン内の牛丼屋

手ごろな値段で人気の牛丼屋が進出!

 

 

中村蒸一 Profile

ph7

タイで日本居酒屋<寅次郎><どんたく 九州酒場>を展開する、なえぎ(タイランド)株式会社代表。 詳しくはこちらをクリック! インタビュー「熱い思いで本物の日本居酒屋をタイに根付かせる!」