3月は何かと忙しい。そんな中、仕事の合間を縫って陸運局へ自動車税を納めに行った。代行業者に手数料を払って代行してもらう事も可能だ。しかし、陸運局は自宅から車で30分ほど。平日にちょっとした時間を見つければ行くことができる。
「今回は登録から7年目です。車検を受け、検査終了証書を一緒に持って来て下さい」。
まさか出直しになるとは・・・・・・。
窓口の係員が、仕方ないですねぇ~といった感じで自動車登録証を返してくれた。きっと毎日、何回も同じ言葉を口にしているのだろう。何より車検の事をすっかり忘れていた自分の間抜けさに腹が立った。タイでは車を新車で買った場合、買ってから6年間は車検を受ける必要はない。強制保険(自賠責)の加入証書と税金を納めるだけで、自動車登録の更新ができるのだ。
しかし、7年目からは車検が必要で、検査を受けた検査終了証書がないと自動車税の納付ができないのである。つまり、登録更新ができないということは自動車を使う事ができないということだ。ある意味タイにしては凄く合理的システムなのである。
ただタイの車検は日本の車検とはかなり事情が違う。タイの車検は街中にある民間車検場の認定を受けた自動車整備工場へ車を持ち込むのが普通だ。すると約15分で検査が終了し、検査終了証書を出してくれる。車検費用は車両総重量2000キロまでの車が200バーツ(700円)、2001キロ以上の車が300バーツ(1050円)である。タイの車検は早さも、費用も日本とは大違いなのだ。
だから陸運局で出直しを言い渡された時は焦ったが、難なく同じ日に車検を終え自動車税の納付を終えることができた。ちなみにタイの自動車税は排気量によって決まっている。600 CCまでは1CC当たり0.5バーツ、1800CCまでは同1.5バーツ、1801CC以上は同4バーツである。排気量が大きくなるほど税金は高くなのだ。また登録から6年目以降は10%ずつ税額が下がり、10年目以降は最初の税額の50%となる。そして、法人名義の場合は個人名時の場合の2倍の税金を納める必要がある。とにかく自動車の税に関してはこと細かいのだ。車検とは大違いである。
妙なところが緩かったり、意外なところが細かかったり・・・・・・。17年タイに暮らしていても、まだまだ驚きは尽きない。
中村蒸一 Profile
タイで日本居酒屋<寅次郎><どんたく 九州酒場>を展開する、なえぎ(タイランド)株式会社代表。 詳しくはこちらをクリック! インタビュー「熱い思いで本物の日本居酒屋をタイに根付かせる!」