贈り贈られるタイの年末商戦
かつての主役はウイスキーでしたが・・・

バンコク タイのコト・モノ事情

 

11月の後半に入るとタイでもクリスマスの飾りつけがはじまる。クーラーがガンガンにきいたデパートで見る巨大なクリスマスツリー。タイに来た当初はかなり違和感を覚えた。日中の温度が30度前後。多少涼しくなったとはいえ「クリスマス」という気温ではない。

日本人としての季節感と現実のギャップに脳の情報処理が追いつかない感じだった。

そしてクリスマスの飾りつけと同時にはじまるのが年末商戦だ。日本のお歳暮と同じように、お世話になった方へ贈り物をする習慣がタイにもある。ただ違うのは贈り合う期間が年始まで続くこと。そして大概、贈り先へ代表者がお伺いして手渡しすることだろうか。日本のように宅配便がないとはいえ、タイの方が昔ながらなのである。

だから12月になるとこちらから挨拶に伺ったり、また逆にご挨拶の訪問が増えたりと普段以上に忙しくなる。それがタイの12月なのだ。

そしてタイの年末ギフトの定番と言えばギフト・バスケット。篭に入った盛り合わせである。お菓子やジャム、インスタントコーヒーなど食料品の詰め合わせが一番多い。

高級感のある輸入菓子などを入れ込みながら、いかに見栄え良く篭に詰め合わせるか? それが売り場の担当者の腕の見せどころなのだろう。売り場の隅でギフト・バスケット作りに四苦八苦している風景はこの季節ならではである。

そして価格は日本の松竹梅じゃないが、3段階ぐらいに分かれている場合が多い。1000バーツ以下、1500バーツ前後、2000バーツぐらいの価格が一般的だろうか。

数年前まではギフト・バスケットの主役は高級ウイスキーだった。今ではアルコール販売時間の規制が厳しくなって全く見かけなくなってしまった。その代わりに篭に鎮座しているのは「ツバメの巣」など高級健康食品だ。

酒より健康食品。これも時代の流れなのだろうか。生活が豊かになると、そうところにも変化が表れてくるのだろう。

酒好きにとっては年末の楽しみが減ってちょっと寂しいが喜ぶべきことなのかもしれない。

 

タイのモノ・コト事情

+ きれいにラッピングされたギフト・バスケット。食品は根強い人気のようですね。

 

中村蒸一 Profile

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タイで日本居酒屋<寅次郎><どんたく 九州酒場>を展開する、なえぎ(タイランド)株式会社代表。
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