決して侮ることなかれ
タイの占いは文化なのです

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コンビニへ行けば、「干支占い」の本も買うことができます。

 

「一度、占い師に見てもらった方がいい。」タイに来てから何度この言葉を聞いたことか。もちろん、そう助言してくれるのは心優しいタイ人である。タイ人は占いが大好きというより、占いを信じる民族だ。

大会社の社長や有名な政治家、軍高官になると顧問弁護士のごとく、お抱えの占い師が居る。日々のちょっとしたことから、人生の一大決心までも占い師に御伺いをたてるのが普通なのだ。タクシン前首相はタイだけでなく、ミャンマーにもお抱えの占い師が居ることで有名である。今でも事ある度にこの占い師のもとを訪れているようで、その動向が時にニュースに流れたりもする。ちなみにタクシン元首相が訪ねるミャンマーの占い師は通称イー・ティーと呼ばれる占い師だ。映画の『E.T.』の主人公である異星人にそっくりで、本人は全く喋らず、姉妹が通訳する。まずは占いの為に訪ねて来た人の財布に入っている紙幣の番号をずばり言い当て、当たらなかったらお金を受け取らないことでも有名な占い師である。

ところで自分の誕生日が何月何日かは誰もが知っている。しかし、自分が何曜日に生まれたかを知っている日本人は少ない。しかし、タイ人は皆自分が何曜日に生まれたかを知っている。なぜならタイでは曜日占いがとても盛んで、生まれた年と曜日で運勢を占うからだ。また男女間の相性もそれぞれの曜日が結構重要視される。だからタイでは「貴方は何曜日生まれですか?」と聞かれることが多い。その際に自分が何曜日生まれか答えらえないと、そんなはずはないと不思議な顔をされることになる。タイに住まれる方は自分が何曜日に生まれたかを前もって知っておいたほうが良いと思う。

曜日占いの他にも夢占いやトランプ占いなどもタイでは人気がある。また日本でもお馴染みの星座占いは日本人としてはちょっと複雑だ。自分の場合、日本では水瓶座だが、タイでは山羊座になる。12星座占いが主流の日本と違い、タイでは13星座占いが主流なのだ。だから星座占いに関しては水瓶座と山羊座のどちらを見るか悩む。結局、両方の内容を見て都合の良い方を軽く信じるようにしているが・・・・・・。

たかが占い。日本人はそう思う人が多い。しかし、ここタイでは占いは立派な文化であり信仰の一種なのである。タイで占いを馬鹿にすると、あなた自身が馬鹿にされることになるので要注意だ。

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この方こそ、タクシン元首相の占い師として著名な「イー・ティー」さん。

 

 

中村蒸一 Profile

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タイで日本居酒屋<寅次郎><どんたく 九州酒場>を展開する、なえぎ(タイランド)株式会社代表。
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