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取締りがより厳しくなった
バンコクの交通法規

先の見えない渋滞。逆走してくるバイク。どんどん割りこむ車。車間距離を取らないタクシー。右折しようにも延々と続く中央分離帯。バンコクで車を運転するのは本当に大変だ。他の車との闘いというよりは、ストレスとの闘いである。なのでバンコクには、バンコクなりの運転の流儀がある。日本とは全く違う感覚でハンドルを握る必要があるのだ。日本からいきなり来てバンコクで車の運転するのは無謀かもしれない。私も慣れるまで5年は掛った気がする。

 

そんなタイだが、交通法規はどんどん厳しくなってきている。増え続ける交通事故に対し、政府にも危機感がないわけじゃない。先月からは何と車の後部座席もシートベルト着用が義務づけられた。運転中の携帯電話の使用やバイクの歩道走行も今年に入って取り締まりが強化されている。これは良いことだと思う。

 

 

また日本のオービスの様なカメラによる取り締まりもバンコクの主要交差点では行われている。実は、ある日、突然違反切符が自宅へ届いてびっくりした経験が自分にもある。切符には、『9月13日午後9時42分14秒、黄色信号に変わって2秒後に交差点に侵入。これは危険侵入罪に当たるので罰金500バーツを納めること』。簡単にまとめるとこんなことが書いてあった。そしてご丁寧にカラーで証拠の写真も印刷されている。これでは全く言い逃れができない。タイの交通取り締まりもここまで来たのかと、かなり驚いた。

さて、タイの場合、運転免許の交付や更新、そして自動車税などの徴収業務を行うのは陸運局である。警察ではない。これは日本と大きく違うところだと思う。そして、運転免許証だが、普通自動車の免許証とバイクの免許証はそれぞれ別になっている。両方の免許を持つ人は2枚、免許証を持つ必要があるのだ。これはめんどうだなと思ったが、タイ人的には問題ないらしい。

また交通違反で捕まると免許証を没収され、取り締まった所轄の警察署へ出向き罰金を納める必要がある。罰金を納めると免許証を返してくれるのがタイのシステムなのだ。罰金を納めるまでは違反切符が免許証がわりになる。だからタクシーの運転手には違反切符で期限ぎりぎりまで運転する人もいる。免許証がない限り、2重に違反切符を切られることがないからだ。これも彼らなりの知恵なのだろう。

ますます厳しくなる交通法規。でも、それよりも全然解決されない渋滞をなんとか解消して欲しい。個人的にはそう思う。

 

 

中村蒸一 Profile

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タイで日本居酒屋<寅次郎><どんたく 九州酒場>を展開する、なえぎ(タイランド)株式会社代表。 詳しくはこちらをクリック! インタビュー「熱い思いで本物の日本居酒屋をタイに根付かせる!」